トウヨシノボリ (2)
(トウヨシノボリ詳細不明集団)
Rhinogobius sp. OR (orange)

地域変異に富むトウヨシノボリのうち、濃尾平野に生息するタイプのひとつです。 濃尾平野周辺を訪れてみると、かなりの古より分化したのではないかと思われるいくつもの個体群があることに気づきます。 これは地史的にも非常に重要なことで、魚食魚や他の地区のヨシノボリ類が混在するような放流は絶対にいけないということを再認識させられます。
外見の特徴
体の中央の細い黒色縦条が見られるのが特徴的です。 まだ幼魚であるせいか、比較的おとなしい性格です。
体つきは他のトウヨシノボリと特に変わりませんが、若いからか、若干鼻先が短いようにも見えます。 私から見て一番特徴的に思えるのが体の中央を走る細い縦帯で、ウロコ1枚分の太さで胸びれの後ろから尾びれの付け根にかけて1本だけあります。クロヨシノボリの持つ縦帯よりも細く見えます。 第1背びれは伸びないようで、第2背びれと尾びれには数本の縞模様があります。 そのほかには特別に目立つ特徴が無いのが逆にこの集団の特徴なのかもしれません。 トウヨシノボリは複数のタイプ(橙色型・縞鰭型・偽橙色型など)を含むとされていますが、このタイプはそれぞれの典型的な集団とはまた違った集団のようです。 ただ、分類学的に報告されている基準に従うと縞鰭型になるのかもしれません。
分布状況
前述のとおり濃尾平野にて遭遇した個体ですが、平野内でもトウヨシノボリにバリエーションがありますし、平野外でどのように分布しているのかなどは不明です。
生活
こちらはメスらしき個体。 鼻先も短めで背びれも伸びないので、雌雄の判別は難しい種類です。
変異も多く、生息環境も様々なトウヨシノボリですが、このタイプはおそらく海につながっている水系の流れが緩やかなところに生息していました。 地区的にもそれほど海から遠くはないですし、下流に純淡水の止水域があるかどうかも不明で、一生を淡水域で過ごしているかどうかもわかりません。 現地では、大型の個体は砂底を好んで生息しているようでしたが、同タイプと思われる幼魚が少し流れのある岩にはりついているのも見かけました。
飼育
トウヨシノボリの中ではあまりホバリングをしない方だと思われます。
生息環境に合わせるならば流れの弱い環境を用意してあげるとよいかと思いますが、あまり好みはうるさくなさそうです。水槽で観察すると他のトウヨシノボリよりもあまりホバリングしないように思えるので、やはり幾分流れのあるところに適応した集団のようです。 性格は今のところおとなしく、他のハゼに噛み付いたりする様子も今のところ見られません。 トウヨシノボリは小さいうちから気が強い集団もあるので、少し意外にも感じられます。 飼育する上では飼育しやすい集団と言えるようです。
★★★ もっと トウヨシ(詳細不明型)! ★★★
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性格があまり攻撃的でないことがわかると、小型のボウズハゼ類も逃げなくなり、一緒に飼育することができるようです。