ニジイロボウズハゼ類

(メタリックブルーゴビー)

Stiphodon  sp. 

 ジイロボウズハゼという魚は少数ながら国内に落ち込まれることがあった魚ですが、2003年の半ば頃から複数種のナンヨウボウズハゼ類の入国が増え始め、2004年の末にはニジイロボウズハゼも再び大量に持ち込まれたようです。 でもメタリックブルーゴビーという名前で持ち込まれた魚の中にはいわゆるニジイロボウズハゼとは異なったタイプのものも混じっていたようで、うちでもこれら数匹を飼育し始めました。 わゆるメタリックブルーゴビーとニジイロボウズハゼは特徴的にはよく似ていますが、体調によらず体色が異なる部分があることや、ニジイロボウズハゼを実際に見て知っていたショップの方がメタリックブルーゴビーはそれと異なるタイプのものだとおっしゃっていたことなどから、個人的には地域変異レベルの異なる個体群ではないかと考えています。

 

外見の特徴

 メタリックブルーゴビーはニジイロボウズハゼに比べて体の地色が黒くて横縞の模様が見られません。 ニジイロボウズハゼのひれが赤みを帯びて見えるのに対し、メタリックブルーゴビーでは体とひれが真っ黒に見え、頭頂部や体の背中側のウロコがひとつひとつ金色に輝くのが目立ちます。

 型はナンヨウボウズハゼと似ていますが、この属の中では大きく育ち、7cm前後の個体が多いようです。 た、メタリックブルーゴビーと呼ばれるタイプのオスは若干体が長いような印象を受けます。 スの鼻先は両タイプとも青緑色に輝き、胸びれ、第2背びれ、尾びれには点列模様があります。 1背びれは扇形というか、旗状というか、ナンヨウボウズハゼの鎌状とも、コンテリボウズハゼやブルームーンボウズハゼの伸びない形とも異なる形状に長く伸びます。 頂部のウロコは胸びれよりも前方からあり、両タイプ間に違いは見られません。 れらの点から、両タイプは遺伝的に種というレベルでは離れておらず、異なる島や地域に生息する個体群レベルの違いしかないのではないかと思います。 かし体調によらず両タイプ間には外見的な体色の違いがあり、互いを区別することができます。 なわち、メタリックブルーゴビーはほぼ無地の黒い体色で背中側に金色のウロコが並んでいるのに対し、ニジイロボウズハゼは体の後半部に横縞模様が並び、ひれには赤みの強い色が現われます。 スはナンヨウボウズハゼ属に一般的な体色を示しますが、ニジイロボウズハゼについてはオスのみで店頭に来る場合が多く、うちにいるメスもメタリックブルーゴビーと呼ばれるタイプのものだけです。 色こそ一般的ですが、体が大きく、第1・第2せびれともに明瞭な点列が見られること、頭頂部から第1背びれ付近にかけて2本の明瞭な縦帯が見られること、尾びれや胸びれにも点列が見られることなどから、少なくとも日本産のナンヨウボウズハゼ属の種類や、近縁と思われるサイパン産ナンヨウボウズハゼ属の魚のメス(第1背びれの点列と頭頂部の縦線がない)とは判別が容易です。

 

分布状況

 ナンヨウボウズハゼ属に普通に見られる体色を持ったメス。 ただし、2つの背びれに明瞭な点列模様があり、頭頂部には2本の明瞭な縦線模様があることなどから、他の種類とは異なることがうかがえます。 両目の間に不規則な模様があることも特徴的です。

 ンドネシア産として持ち込まれるようですが、インドネシアも広いようで、持ち込まれる魚がどのくらい広い範囲にわたって生息しているのかなども不明です。 シノボリ類がいない地域ではすごい密度で生息することが多いナンヨウボウズハゼ属の魚ですが、やはり大量に持ち込まれることには不安を感じずにはいられません。 賞用に養殖することが困難な両側回遊魚であることもあり、観賞魚としての需要が増えることが現地での採集圧に直接加担することになるのが悩ましいところです。 も今飼育している以上に購入するつもりはありませんが、いま飼っていない魚だから購入したい、という状況を減らすためにも今いる個体を大切に飼育したいと思います。 で数匹採集するのとは違って、一人一人が数匹購入すると大変大きな需要が発生してしまうところが困るところです。

 

 

生活・飼育 

種は行動を観察する限りではあまり流れの速くない淵などを好んで生息しているものと思われます。 れは、中層をホバリングするような泳ぎ方や、水流の中では抵抗となるような大きな背びれなどから予想できます。 た、淵を好むということは同じエリアに比較的多くの個体が集まる環境にいるということなので、闘争も繁殖期以外ではあまり激しくないようです。 だ、うちでもいろいろと試しているところですが、産卵を意識した水槽を用意すると繁殖期ではなくても気が荒くなる個体もいるので、飼育環境によって対応が必要なもののようです。 ウズハゼの仲間は飼育が困難な魚ではないのですが、エサの問題というのは種類ごとにいろいろあります。 種は若干草食好みの雑食性のようで、あとは個体差によって対応が必要になるでしょう。 えば、冷凍のアカムシを与えると食べるのですが、これを満腹になるまで食べるということはあまり無いようなので、植物性のエサも与えた方がよいのだと思います。 

 

 

★★★ もっと ニジイロボウズハゼ類! ★★★

ジイロボウズハゼ類は、体調の具合によっては第2背びれ下部に太い濃色帯が、その前後に淡色帯が現われます。 なみにこの個体はメタリックブルーゴビーの方です。

 わゆるニジイロボウズハゼは背びれや尾びれの赤みが強く、体の後半部には横方向の縞模様が見られます。  びれや第2背びれの点列模様のパターンにはかなり個体差があるようです。

 2背びれの端部と尾びれの上部は青白く縁取られ、体調が良いときにはきれいに光って見えます。

 頂部に2本の縦線模様があるのが特徴的な本種のメス。 の個体はメタリックブルーゴビーと呼ばれていた中にいたもの。 ジイロボウズハゼと呼ばれるものはオスだけを選別して日本に持ち込んでいる場合が多いようです。

 タリックブルーゴビーは黒い体と背中に光る金色のウロコが特徴的です。

 タリックブルーゴビーは体調がいいと顔は青く、黒いひれの端部には赤や青の色が現われます。 かし、体の黒と背中の金色のウロコの色は変わらないようです。
   

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