海外産ルリボウズハゼ

Sicyopterus  ???

 「海外産ルリボウズ」として店頭にいた中からオス2匹を購入したもので、詳細な種類などはわかりません。日本のルリボウズハゼと近縁の種のようですが、海外にはルリボウズハゼと特徴が似ている種類がいくつもいるようで、その中の一種であると思われます。(上の写真は2匹のうちの小さい方の個体。)

 

外見の特徴

 日本のルリボウズハゼと似ていますが、体はやや長めです。体の色はルリボウズハゼに比べると暗色部の青みが強く、微妙に透明感があるようにも見えます

大きい方の個体(右)はご老体なのか、体の模様なども不明瞭気味。左はボウズハゼのオス。

2匹のうち小さい方の個体では第一背びれ長く伸びていますが、一緒に飼育している沖縄本島産のオスとは伸び方が異なっています。すなわち、本島のオスは3番目の軟条が糸状に伸びるのに対し、本種はボウズハゼと同様に、第3何条を頂点として第2〜第5条も全体的に伸び、細長い三角形のような形になります。大きい方の個体は15cmくらいあり、体側から背中側に続く横縞模様の淡色部には黄色に近い色が現れることがあります

 

飼育 

アカムシの匂いを感じると隠れ家から出てきて探し回り、目で見つけると素早く食いつく。(大きい方の個体

ルリボウズハゼと同様の飼育で問題ありませんが、本種の方がやや臆病なようです。また、冷凍アカムシが好物で、匂いがすると隠れていた石の下から出てきて活発にエサを探します。草食性フードなどはほとんど食べず、アカムシしか食べていないのではないかと思われます。ルリボウズハゼのようにホバリングのような泳ぎ方をすることはなく、泳ぐ時は素早く動き、底からあまり離れずに泳ぐことが多いようです。婚姻色が出ていないせいか闘争はほとんどせず、穏和な性格です。

 

 

雑談:婚姻色が出ているところを見せてくれていないので特徴が不明瞭なままですが、もう飼育して1年以上たつので、採集や輸送時のダメージが消えずに残ってしまっているようにも思えてかわいそうでもあります。少なくとも日本のルリボウズハゼで考えると採集が容易なわけでは決してないし、購入時にはそこそこ多くの個体がおり、しかもオスばかり同時に売られていたことなどから、どのような採集方法をしているのかも心配です。

小さい方の個体は特に臆病で、エサの時間も少し食べたら帰ってしまいます。第一背びれ全体が長く伸びています。

また、どのような環境に生息している種類なのかも知りたいところで、もし日本のルリボウズハゼとは異なるような環境を好むのならば飼育環境も変えてあげたいのですが、そういった情報が入手しづらいところが外国産種の飼育の課題でもあります。こういった魚の購入・飼育が今までにない知識や発見を大いに与えてくれることは確かで、有意義であると思いつつも魚たちには感謝しきれない部分があります。もしも現地で希少な種類であるのならば原産国内での採集を禁じたり自粛するなどして、販売ルートに流れないようにしてもらいたいと願うばかりです。もっとも、希少か否かも不明な外国産種は購入も飼育も慎むべき、という考えが正論かもしれないのですが、その点で飼育して観察してみたいという欲に負けてしまったところが自分の弱さでもあります・・・。

 

大きい方の個体は10cmを越えていて、エサのときにだけその巨体を現します。いまや彼はまさしく水槽の主!

 現実として売られてしまっている個体は、最後まで責任を持って良い環境で飼育してもらうしかない運命なので、この魚の性格や食性などを知らずに購入する飼育者の水槽や店頭の水槽では長生きすることは望めず、自分が購入するときには救ってあげたいという気持ちも働きます。しかし飼育に興味を持つ人すべてが購入という行為を完全に自粛することができれば輸入・販売ルートを絶つことになり、結果的に魚たちは大規模採集から守られることになるのかもしれません。そういった葛藤から、海外の淡水魚であるために採集が困難どころかほぼ不可能で、しかも責任を持って飼育してあげられる魚以外には購入しないように常に心がけています。この仲間が売られているのを店頭で見る機会が少ないことは幸いであると思っています。

 

 

 

お気軽図鑑 TOP へ

TOP ページへ       もくじ へ