ピーコックガジョンの繁殖

 

   

 熟した雌雄が遭遇すると、雅やかな求愛行動が始まります。 本的にオスが主導で求愛が進むのですが、オスはメスと体を平行に並べて、ひれをいっぱいに広げて見せます。 れはおそらく彼らの体の形に理由があるのではないかと思うのですが、左右に平べったい体で両目が左右に離れているので、ものを良く見ようと思ったら真正面よりも真横の方が見えるのではないかと思います。 ラスなどの鳥も一方の目でものを良く見たりこちらを見たりすることがありますよね。 こで、メスの視界によく見えるようにするには並ぶのが一番なのではないでしょうか。

 

 

 、青、黄色の見事な色彩を見せてくれるオス。 れは同種のメスでない我らでも惚れてしまいますね。 スは求愛・繁殖行動中だけ額が膨らみ、威厳のある姿になります。 スも応じるように並んで泳ぎだすと、カップル成立です。 ったり並ばずに体ひとつ分くらいの距離をおいて並ぶのも、体全体が視界に入るようにしているのかもしれません。

 

 ップルが成立してもオスはずっとひれを大きく見せ続けます。 れといい、体といい、この見事な模様には感心させられます。 然の持つ不思議さを実感しますね。 のカップルはなぜか水面付近の隔離ネットと水槽の間の狭い隙間をやたらと気にするので、今回はこのあたりに産卵用の巣になるような円筒状のものを用意してあげました。

 

 ちらがその円筒状のもの。 ちらの意図どおり、あっさり気に入ってくれました。 スのお腹はもうはちきれんばかりです。 スが先導するように先に巣穴に入っていきました。

 

 穴の中で寄り添うように体を並べると、産卵も間近です。

 

 して、いよいよ産卵スタート。 は体のわりに大きいですね。 の下に巣を作る場合は天井に相当する石の面に産み付けるのが普通に思いますが、今回の場合は側面から底面に産んでいます。 然下でも天井のほかに底面も平らな石だったら底にも産むのかもしれないですね。 

 

 卵を終えるとメスは巣穴を出て、通常の生活に戻ります。 てきたばかりのメスはご覧のとおり、お腹がぺちゃんこです。 槽のどこかで勝手に産卵していた場合でもこんなメスの姿を見たらピンときますね。

 

 卵後、オスは巣穴の周囲のパトロールまでしっかりとします。 見、卵が無防備なように見えますが、この状態で巣穴にほかの魚が接近すると、命をかけた形相で追い払います。 
 

 卵後4日目ごろの様子。 の写真と比べると、卵の色が黒っぽくなってきて目もできていることがわかります。 
 

 して、およそ1週間で孵化! 魚は大変小さいものの、孵化直後のブラインシュリンプであればなんとか食べられるようです。 真は孵化後2週間ほどたって写真も撮れるようになった頃の姿。 1背びれが見えませんが、たたんでいるのか、それともまだ無いのでしょうか。
 

 週間ほどすると体もしっかりしてきて、隔離ネットよりも広いバケツでの飼育に切り替えました。 温を高めにして、広いバケツで飼育するとぐんぐん大きくなります。
 

 して、産卵後1ヶ月以上たって、大人とそっくりの姿になりました。 もまだ青や赤の模様は無いですね。 雌雄も全然わかりません。 応うしろに定規を置いてみたのですが、およそ1cmでしょうか。
 

 の子たちの両親はこのあとも成熟と産卵を繰り返し、隔離ネットの網にも産卵していました。 のオスは何回か繁殖行動を繰り返した後、まさに産後のサケのように力尽きた様子で亡くなってしまいました。 の小さな魚が見せてくれる献身的な行動には本当に感動させられます。

 

 

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