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◎10月14日 (9日目)
 終日、パルミラ遺跡を観光

●パルミラ遺跡
 ホテルの所在地はパルミラ遺跡の中、といっていい絶好のポジションです。防寒具を着て日の出見物に出かけました。ホテルの裏手にある死者の塔墓。その斜面に陣取ました。

●神殿の日の出
 5:00、前方の神殿上空がピンク色から赤色に染まり、瞬いていた星が消えました。薄明かりの中に遺跡群がシルエットになって浮かび上がっています。
 5:30、雲が燃えたように染まり、その瞬間にオレンジ色の朝日が昇りました。神々しいばかりの日の出でした。
 
●隊商都市 
 きょうの観光はパルミラ遺跡はペトラと並ぶ今回のハイライト。大半が徒歩です。砂漠のオアシスに拓けたシルクロードの隊商都市は、ペルシャと西ローマを結ぶ交易の中継所でした。
 ギリシャ、ローマ時代の最大の都市遺跡といわれています。
 
●ベール大神殿
 ベール大神殿から観光開始です。列柱と神殿、その奥、左右に広がる境内は驚くほどの広大さ。1−2世紀半ばにかけて造営された大神殿は、遺跡の象徴的な存在でもあります。
 主神ベール、太陽神ヤヒボール、月神アグリボールに捧げられた本殿と、それを囲む柱廊が当時を偲ばせる姿で並んでいました。

●放置される柱頭
 列柱通りへ進みます。崩れ落ちた石材が転がっていました。見事な装飾の大石が無造作に放置されているのは、バールベック神殿同様でした。大半は列柱を飾っていた柱頭のようです。

●柱廊いまいずこ 
 列柱はかつて750本も並んでいたのですが、いまは神殿の一角に4、50本残っているだけ。頭注部分は落下していますが、列柱そのものは健在です。犠牲祭壇を見て、ベール大神殿を出ました。

●記念門から列柱通り
 ハドリアヌス皇帝の凱旋門(記念門)を潜って、当時の中心街であった列柱通りへと進みます。ここから先は仕切のない広大な都市遺跡が待ちかまえています。
 通りの左手にナボ神殿、ナポリ神殿。右手にはゼノビア女王の浴場跡、四面門、水道橋など、などです。

●往時の栄華
 周囲には崩落した柱の大石や基台などがごろごろ。神殿跡も大半は崩壊しています。その中で列柱の大半と四面門、水道橋などが栄華を極めた当時の様子をとどめていました。
 
●最大級都市
 最大級の隊商都市と言われるだけのことはあります。日干し煉瓦の建物跡がいったい幾棟あったのでしょう。都市に入るための門がいくつあったことでしょう。当時の繁栄ぶりがまざまざと思い起こされます。

●円形劇場
 前半の圧巻は保存状態が抜群のローマ円形劇場です。スタンドや舞台が往時のままの姿で現れました。
 最上段からは遺跡の全体像が眺められ、丘の上にはアラブ城が遺跡の守護神のように建っていました。
 
●遺跡に羊の群
 レストランで小休止し、後半の観光に備えます。とにかく暑い。携帯の水やお茶がありがたい。今度は墓の谷へ。先ほどとは違った通りを進むと、途中に教会跡、住宅地跡や葬祭殿跡がありました。
 墓の谷の入り口に近いディオクレティアヌス城塞の前を羊の行列が横切って行きました。30頭ばかりが少女に先導されていました。

●石積み四角形墓
 遺跡のあちこちに墓があます。古い時代は石積みの四角い塔。時代が下るにつれて日干し煉瓦を積み上げたものに変わってきました。日干し煉瓦の墓塔は、大半が途中から折れたように崩壊しています。

●石棺アパート
 石造りのエラベール家の墓を見学します。墓の谷の中でもひときは目立つ四角形の塔。高さは約30mもあります。
 内部の壁にいくつもの石棺が上下に納められ、正面の壁には葬られている一族の胸像が彫られていました。墓場とはとても思えない立派な造りに驚きました。

●遺跡で商売
 遺跡のあちこちで土産物売りが出没します。手にするのはTシャツ、スカーフ、アラブ風の帽子…。遺跡の中での商売は禁止です。管理人に追い回される子供たち。それでも観光客を見つけると、素早く寄ってきて食い下がります。
 
●暑さに降参
 最後の博物館は撮影禁止。陶器類の展示が目立ちました。暑さと歩き疲れで、ボーとしています。だらだらと館内を巡回しただけでした。玄関前に展示されていた狛犬のような彫像だけが印象に残っています。
 
●アラブ城へ
 ホテルに戻って小休止した後、マイクロバスで丘の上のアラブ城へ出かけました。夕景の見物のためです。急坂を上った城の入り口に同じようなバスが何台も停車していました。
 絵はがきやTシャツを手にした売り子が一斉に周りを囲みました。先ほど遺跡で商売していた連中です。坂道を徒歩で上って先回りいていたのです。

●遺跡の夕景 
 遺跡を一望できる場所で落日を待ちます。16:40、遺跡群がやや赤みを帯びてきました。
 しかし、それ以上には染まりません。夕日は今にも城壁に隠れそうです。ベール大神殿がややピンク色になったところを撮ったら、遺跡の夕景はそれでお終いでした。正直なところ、期待はずれの夕景でした。

●ドライバー家
 マイクロバスは兄弟が営業していました。親切なことに「我が家に寄っていかないか」と誘ってくれました。町にはいると、とんがり屋根の家が数軒目ありました。ビーハイブという昔ながらの造りだそうです。
 以前は観光客にも見学させたようですが、いまは数が減って禁止されているとのこと。兄弟の家は狭い路地の奥にありました。多人数がどやどやと押し掛けたのに、ママさんがにこやかに迎えてくれました。

●男女別の部屋
 男女別々の部屋があって、それぞれにゆったりしています。男は男性の部屋に、女は女性の部屋におじゃましました。
 絨毯を敷き詰めた男性の部屋は清潔です。ここで思い思いの時を過ごすのでしょう。一方、女性の部屋には白いスカーフをかぶった若妻ら3人がいたそうです。若妻は英語が達者で理知的な容貌の美人だったとか。

●白壁にイラスト
 ちょうど夕食時。女性たちは「ご馳走になちゃった」と、大喜びです。男性には母親がキャンデーを振る舞ってくれました。
 住宅の白い壁にメッカのイラストを描いた家がありました。イスラム教徒最大の夢「メッカ巡礼」を果たした目印です。

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