中国旅行記 北京・大同編 page2
(2001.5)

 

大同(第二日目)

 大同二日目、朝食をかっ込み朝8時にはチェックアウトした私とまみるさんは駅周辺をうろつく。目指すは、懸空寺行きのツアーバスである。調べによると、懸空寺までは公共機関でのアクセスは無理らしい。では、これはツアーだ、駅なんだから懸空寺行きの一日ツアーがないわけがねぇ。ここは駅なんだから、ここから出ていないはずはないじゃないか。という推測のもとに、うろうろと探していたのである。ホテルのフロントで、「駅には旅行社のツアーデスクがある」といわれたのでとりあえずそこに行ってみた。担当のおじさんは、わたし達が日本人だとわかると、おもむろに何年前だかわからんような「地球の歩き方」を出してきて、ツアーの部分を指し示した。壁に書いてあるは行き先と料金表。
懸空寺一日ツアー、一人
100元なり。(入場料含まず)

はい、却下。早々に外へ。

 地元の人も懸空寺には行くんだから、安いツアーがないわけがない。昨日一日で、駅周辺のお店の人たちとはかなり仲良くなっていたので、聞きまくるんだがよくわからん。
 で、もう書くのもいやなんだが、金づるの匂いをかぎつけたタクシーの勧誘がものすごくうるさい。試しにとまみるさんが聞いてみたところ、「懸空寺に行くにはタクシーを利用するしかないから乗れ」と言う。そんなわけあるかいな。
どのタクシーも、値段はだいたい100元から200元。

はい、もちろん却下。

 金魚のフンのようについてくるタクシー運転手達を振り切りながらさらに聞きまくると、あるタバコ屋のおねーちゃんから、南に少し行った長距離バスターミナルからツアーバスが出ているという耳よりの情報をゲットした。
そうか、ツアーバスだからバスターミナルなんだ。実に単純な真理にいまさらのように気付く。そーいや、済南から泰山へいくツアーバスもバスターミナルから出ているもんね。
お礼がわりにおねーちゃんからタバコを購入し、タクシーの勧誘を振り切るようにバスターミナルへ。

 さて、5分ほど歩くと、バスターミナルだか、空き地の駐車場だかわからんような場所につく。すると、あるわ、あるわ、
「懸空寺一日ツアー」のバスの群れ。
おじさんたちが必死に勧誘している。さっそくうぶな女性二人組であるわたしたちは、グラサンのおっちゃんに捕まる。懸空寺行きの一日ツアーが一人25元。ほ〜ら、ごらん、ちゃんとあるじゃねいか、ざまーみろ、タクシー。と思いながらあっさりと話は決まり、バスに連れて行かれると、そこに待っているのは寝台バス。

 え゛・・・・・・。

予備知識:寝台バス
 中国の道なき道を長時間走りつづけるために作られたバス。座席はなく、3列のベッドが2段備え付けられている。バス内は汚く、クサイ。その姿と事故率の高さから、陰では、「走る棺桶」と呼ばれている。

 「何が悲しゅうて寝ながら一日観光せねばならんのじゃ。」と思ったが、もう遅い。そりゃ、ちゃんとバスを確かめなかったあたしらも悪いけどさぁ。ま、一日観光くらいなら、いくら棺桶バスでもそのまま天国へノンストップ直行と言うこともあるまい、と思い、覚悟を決めてあたしとまみるさんは「走る棺桶初体験ライフ」を楽しむことにした。
 さて、そのまま待つこと1時間。通常、こういう長距離バスとかツアーバスとかは客がいっぱいになったときが発車時間である。だから、急ぎたいならば、もうすぐいっぱいになりそうなバスを狙うのが基本である。でも、あたしたちはタクシーの勧誘に追いたてられて、そんなことはすっかり忘れていた。寝転びながら観察していると、どうやら、このツアーバス、来た順に能率よく客を詰め込む、というものではなく、バスの運転手が自分の力量で客を集め、客は自分の判断でバスを決める。んで、ころあいに運転手の判断で出発するらしい。だから、早く出発できるもできないも、勧誘者の腕一つである。
「寝台バスで夢の懸空寺ツアーを」なんて思うやつはさすがの大同でも少ないらしく、客はさっぱり集まらん。勧誘しているおっちゃんも、人のよさが災いしてか、いまいち押しが弱い。せっかく連れてきた観光客も、顔の怖さが災いしてか、すぐ逃げられてしまう。
わたしたちは、ひまわりの種をかじりながら、
 「おっちゃん、もっと攻めなきゃ」
 「そこだ、そいつに声をかけろ」
 「だめだよ、そこで引くな、押せ、押すんだ!」
 「あ〜あ、また逃げられちゃったよ。だめねぇ、おっちゃん。」とバス内からヤジを飛ばす。
すっかりどうでも良くなった1時間半後、バスは出発した。


<夢の棺桶バス旅行>

 さて、出発してからは割と順調にバスは進んだ。山を越えて行くのだが、とにかく揺れが凄い。ベッドで、座席クッションなんて甘えたもんはないから、バスの振動はリアルにわたし達を襲う。まさに、バスとわたしが一体化し、風となって山道を走る。といえば聞こえはいいが、2度と体験したくない。この瞬間、脳みそが確実に3センチは動いたと思う。しかし、山越えの景色はすばらしかった。ここは、メキシコか、グランドキャニオンかというくらい(行ったことがない上に、大げさです)雄大な眺めが広がる。写真を撮りたかったのだが、バスの振動が普通じゃないためにはたせず。他の人は興味がないみたいだった。止めてほしかったなぁ。


挑戦はしてみました。挑戦は。

 体中の骨と肉と内臓が空中分解しそうになったころ、バスは恒山という風景名勝区に着いた。懸空寺はこの一帯の中にあるらしい。入山料を払い、さらにバスで進む。外を見ると、ものすごい砂嵐が周囲を襲っていた。以前、こんな砂嵐が済南を襲ったことがあったが、あのときは本当にこの世の終わりかと思った。どうやらそれと同じようだ。びくびくしながら、バスは山の上の駐車場に着いた。砂嵐は、ここまではたどり着いていないようで、比較的天気が良くて安心。
ここでバスを下ろされ、3時間後に集合だという。それは分かった。

しかし、ここはどこなのだ?
この中に懸空寺があるのか?
それとも、あとでまたバスで行くのか?
「万里の長城、行ったけど登らなかった」と同じ轍を踏んでしまうのか?私。

 それは困る、困る〜と、グラサン親父を必死で探し、「懸空寺はここにあるの?それとも後で行くの?」と必死で聞く。
 大同滞在の2日間、わたしもまみるさんも非常に困ったことは、ここの人はなまりがひどくて、言葉がわからないことだった。南に行けば、たいてい気をつけて普通話を話してくれるが、北京周辺の省は、普通話がなまっているので逆にお手上げである。(もちろん、済南含む)
 なんとか、「懸空寺には後で行く」ということがわかり、ホッと一安心。グラサンおやじは、そんな私らを不憫に思ったのか、不安に思ったのか、山の上にある寺だかなんだかの建物まで、一緒に上ろうといってくれた。山道は、空中分解寸前の体には、ものすごく辛かったが、若者としてはおやじに負けるわけにはいかねぇ。ロープウェーもあるのだが、あたしもまみるさんもそんなものには見向きもしない。
 歩きながらグラサンおやじと話すと、どうやらおやじもここにはじめてくるらしい。察するに、普段は長距離バスを転がしているが、観光シーズンの今日は、手持ちの「走る棺桶」を急遽観光バスにしたてて稼いでいるようだ。

 さて、ひいひいいいながら頂上付近へ。後で調べたところによると、ここは北岳寝宮というところらしい。(たぶん、おそらく)入場料、25元

はい、却下。

 登ったとたん、下山をはじめたわたしたち二人を、おやじは不思議そうに見ていた。わたしたちの目的は懸空寺ただ一つである。ムダ金を使う気、さらさらなし。

写真は抜け目なく撮りました。

   

中央にちっこく見えるのが寝宮です。(たぶん)

上から見た恒山風景区(と駐車場)

 バスのある駐車場に戻り、昼食を食べたらもうすることが何もなかった。これは、バスに戻って昼寝でもするべぇとバスに戻る。グラサンおやじもすでに戻っており、「あんたらの中国語はわからねぇ」という話になった。しかし、同じく昼寝に戻っていた客のお兄さんがむくりと起きあがり、「このお嬢ちゃん達の中国語はわかる。おじさんの中国語はわかんないよ」と言った。彼はハルピンから来ているそうだ。この2日間、中国語の通じなさにあたしもまみるさんも落ちこんでいたので、ちょっと救われた気分。ありがとう、お兄さん。
それから、グラサンおやじは、「自分の名前の日本語読みを教えてほしい」と言ってきた。奥さんの名前の日本語読みも教えてもらい、おじさんゴキゲンである。

 さて、集合時間になり、「走る棺桶」はやっと懸空寺へ。道中はよくわからん。なぜなら、わたしはバスの揺れをものともせず、棺桶の死体となって爆睡していたからである。まみるさんは、ホントに死体になったと思ったそうである。<うそ。 
 目覚めると、そこは懸空寺だった。第一印象は、
「え?こんなもん?」そそり立つ断崖にへばりつくように建っている寺を想像していたのだが、高度も低いし、入り口は地面に接している。ちょっと期待はずれ。ま、とにかく行ってみようと、まみるさんと人込みをかき分け入り口へ。
 観光客はものすごかった。やっと入り口に着くと、入場料
35元なり

「・・・・・・・。」

 まみるさんとわたし、しばし無言。高いのだ。高くてもすばらしければいいのだが、ちょっとがっかりしちゃった分、払うのがすごく嫌だ。まみるさんもそう思ったらしく、「あたし、やめとくわ」の一言。
 さて、どうしよう。
「はい、却下」にしてもいいが、それでは、この一日バスツアーは、棺桶バスによる臨死体験で終わってしまう。そもそもここに来るために、さっきの寝宮は控えたのではないのか。でも、これに35元も払うのはやだ。
 まみるさんとわたし、この旅行初めてというくらい、真剣に議論しました。後で振りかえれば、実にアホな話です。
結局、「行って後悔、見て後悔、行ってみるか」のまみるさんの一言で決まり。

 懸空寺は、細い回廊でつながれていて、ぐるぐるぐるぐる観光客が一列になって歩く。人が多くて立ち止まるどころじゃねぇ。でも、記念撮影なんかしているつわものもいるので流れも滞りがち。実際中に入ってみたら、外から見るより景色もよく、寺の作りもなかなかのものだった。人の流れには逆らえず、あっという間に観光は終わったが、それなりに満足した。
 だが、あたしたちが出る頃は、観光客がさらに3倍増していて、入場制限までされていて、ものすごくびびった。

入るべきか、入らざるべきか、
ものすごく真剣に悩んだ懸空寺。

 

寺の中から、身を乗り出して
撮ってみました。

懸空寺から見た周囲の風景。

 すべての行程を終え、バスは帰途へ。同じ、四肢が分解しそうながくがく道を通ったのですが、わたしはずーっと爆睡しておりました。バスの揺れと頭蓋骨を一体にしながら。バスを降りた時、脳みそはスープ状になっていました。
 乗ったときとは違うバスターミナルで下ろされ、激しい混乱の渦に巻き込まれたものの、親切なグラサンおやじにバス乗り場を教えてもらい、駅まで戻る。実にハードな一日でした。


<大同最後の夜>

 駅へ向かうバスの中、わたしとまみるさんは今夜の予定を立てました。あたしたちは、深夜の列車で北京へ戻らなければならない。しかも、硬座で。脳みそがスープな体にこれはキツイ。しかも、ほこりと砂と汗ににまみれて、体は悲惨。女っぷりも40%減である。そこで、これからすることとして
1.飯を食う
2.風呂に入る
3.仮眠をとる

の三つをあげた。飯は、ガイドブックに載っていた駅周辺のレストランに行こう、と言うことになったのだが、駅に着く寸前、バスの窓から見えたもの。それは
「老北京炸醤面館」の看板。

すっげ〜うまそう…。(まみる、咲ココロの声)

で、ホテルに預けた荷物を受けとって、わたしら二人は、その店に直行したのでした。
ここの刀削面を使った炸醤面がめちゃくちゃうまい!!!
そして、店の人達がすんごく親切。(かなりポイント高い)
店も清潔。(すげ−ポイント高い)
小姐は一人もおらず、ウエイターばかりだったのだが、これが
ぞろい!!!!(もう、味なんかどうでもいい)
二人の目はもうおにーさんたちにくぎづけ。「おにーさんの持ちかえりはないのか」と割と真剣に話し合った。<をい
いやぁ、いい目の保養をさせてもらいました。<こら

 その後、わたしたちは仮眠を取るために国営の旅館へ。はたして外国人のあたしらを休ませてくれるかどうか、そしてこんな部屋に温室育ちの私たちが耐えられるかどうか、多いに不安だったのだが、3時間の仮眠は、旅館側、即OK。部屋を見て、ばっちりOK。共同シャワーをみて、全然OK。で、ここで出発まで休むことに。
1時間2元で、3時間10元だったのが不思議だが、もういいや。人間、旅先では大胆になりますね。育ちがお嬢さまのあたしは、こういうところに足を踏み入れるのは初めてです。まず、シャワーを浴びる。仕切りなどという甘えたものはもちろんない。中国人民のみなさまと裸のお付き合いをし、そのまま仮眠。


ちなみにこんな部屋でした。

 目覚し時計の盛大な音で目がさめる。まみるさんはすでに支度を始めていた。どうやらまみるさんは一睡もできず、何度もあたしを起こしてくれたらしく、死んだように眠っていたわたしにあきれていた。そう、わたし、寝ると起きないんです。

例1)大学生で、一人ぐらしをしていた頃、親の電話で目がさめず、外泊の疑いをかけられた。
例2)京都で一人ぐらしをしていた頃、神戸から遊びにきた友達のノック、チャイム、電話でも
   目がさめず、極寒の電話ボックスで2時間待たせた。
例3)寝坊で日本語学校に遅刻した上、学校からの電話でも目がさめず、笑い者にされた。

というわけで、まみるさん、あきらめてください。

 さて、寝たりない体で列車に乗る。と、ものの30分で音を上げた。さすがに、夜通しの座席は辛い。まみるさんはもっと辛そうだ。どうやら、まみるさんも今日の棺桶バスでちょっぴり脳みそが動いてしまったらしい
 このままでは、北京に着く前に昇天しかねないので、一縷の望みを託し、車内のカウンターへ座席の変更を申しこむ。で、運良く硬臥の切符に切りかえることができた。
 「やれ、うれしや」とベッドを探すが、どこかわからん。車掌のお兄さんに聞くと、まずまみるさんは三号車で「ここに寝ろ」と。あたしは、というと、そのままずんずん奥に連れて行かれる。そこには、「乗務員休憩車両」の文字が。どうやら、乗務員用のベッドを空けてくれるらしい。ま、寝られるなら贅沢を言う気はさらさらないので乗務員のおっさんに囲まれてオヤスミナサイ。

 

北京−夢の一日

 朝の7時前に北京に到着。予定では、わたしはこのまま済南に帰ることにしていた。しかし、すでにあたしとまみるさんは離れられない体になってしまっていた。大同であんまし使わなかったからまだお金もあるし、休みにもまだ余裕がある。
「じゃ、まみるさんと一緒にもう一泊しちゃおっかなー」
「そうしちゃえ、咲ちゃん」

 ということで、愛し合う二人の話し合いは実に簡単につき、明日の朝の済南行きの切符をゲットし、まみるさんが滞在予定のユースホステルに転がり込むことになった。
 ユースは1ベッド60元なり。洗濯機も、シャワーもあり、実に快適。同室は、韓国で英語教師をしているという欧米人三人組みだった。まみるさんの流暢な英語にうっとりと聞きほれながら小休止。急ぐこともないので、のんびりと今後の予定を決める。まみるさんもわたしも特に目的もない滞在なので、今まで行ったことがないところへいってみよう、ということになり、首都博物館と雍和宮へ行くことに。
 
「そのあと、王府井でも流すか。」
 「よっしゃ買い物すっか。」
 「雑技も見てみたいね。」
 「よっしゃ夜はそこだ。」
 「え?チケット120元だって。」
 「ん〜、じゃ、それは保留。」
 「行くぞ!」
 「おー!」
(注:どちらが誰でも大差ないので人物は省略します)
と、やけにテンション高く話が決まり、出発。

 まずは、地下鉄で雍和宮へと向かう。地下鉄駅から雍和宮までの道は、かわいいチャイナ風ブティックの建ち並ぶ魅惑のエリアとなっていたため、少々手間取る。そのことは後でゆっくり書こう。雍和宮の前に着いたが、たいして入りたい、という気力もわかなかったため、あっさり却下して通りを挟んで向こう側の首都博物館へ。

 首都博物館は、孔子廟が前身で、赤い壁の静かなたたずまい。孔子廟というと、眼の奥に焼きついてしまいそうな毒々しい赤で頭がくらくらすることが多いのだが、ここはそんなことはない。適度の広さで、人も少なく、ものすご〜くくつろげた。ベンチに座って、私もまみるさんも言葉も交わさず15分以上はぼーーーーーっとしていた。連休の北京はどこに行っても人だかりで、少々疲れていたので心洗われた感じ。展示物もなかなか良く、二人して大満足。あまりメジャーな観光地ではないようだが、ここ、おすすめです。

首都博物館
  
実に、まったりしました、はい。

*    *    *    *    *

 さて、さっきも書いたがこの首都博物館、雍和宮周辺が実に魅惑的で危険なエリアなんだ、これが。チャイナチックに加工した服のプティックが数件建ち並び、どれもめちゃくちゃかわいい!土産物屋も数件あり、そのたんびに覗くもんだから、もう前に進みやしない。
 
「いや〜ん、このふく、かわいい〜」
 「いいじゃん、買っちゃえば?」
 「でもぉ、さっき見たところもかわいかったしぃ」
 「じゃ、戻ってみようよ。」
 「あ〜、ここにもかわいい店がある〜」
 「はいろ、はいろ。」

 (注:どちらが誰でも大差ないので、ご想像にお任せします。)

・・・お二人さん、今から王府井に行くんじゃないのかい。前へ進めよ、前へ

という心の声は音速で無視する。とにかく、バス停までがこの調子、バスを降りて王府井に向かうまでもこの調子、そのまま北京最大の繁華街、王府井になだれ込んだもんだから、さあ、大変。 
・・・・ま、今日の買い物についての詳細は省きます。

午後の早い時間に王府井に着いたのに、王府井を後にした時は日はとっぷり暮れていたとか、
今日一日で大同2日で使った金を越える買い物をしてしまったこととか、
今日一日でまみるさんが何着服を買ったかとか、
わたしがどんだけ小物に金を費やしたかとか、
土産物屋のおっちゃんに「日本の数の数え方を教えてくれ」、と言われて即席日本語授業をしたこととか、
その弱みにつけこんで、別の店で120元で売っていたポスターを10元まで下げたこととか、
秒速のスピードでサンダルをゲットしたこととか、
夜の雑技鑑賞については二人とも一切言わなくなったこととか、
極めつけにわたしは、バーゲンの服を物色中、自分のカーディガンをそのワゴンに紛れ込ませて見つからなくなるというバカっぷりを披露したこととか、
すべてのかごをひっくり返して探したが見つからない。これは、もしかして買われちゃったのか?それはそれでちょっとおもしろいぞ、と思ってしまう自分が悲しかったこととか、
結局、店員のおねいさんが保管してくれていたこととかは…

すべて北京が見せた夢だったことにします。

でもね。とっても幸せだったの。(うっとり)

 さて、とっぷり日も暮れて、山のような荷物と共に喫茶店で休憩中、「今晩はピザを食べよう」という話になった。幸福感がそうさせたのだろう。私のピザにかける情熱は、他の旅行記をお読みのみなさんならお分かりでしょう。王府井には、ピザハットがある。しかし、このテンションでまた王府井を逆行することは、余りにも危険と私たちは判断。二人とも、前にさっぱり進めない自信あり。そこで、王府井には見きりをつけ、まみるさんの記憶に残る駅周辺のピザ屋へ移動した。

入口がとても遠かった王府井

そして出口はもっと遠かった王府井

 駅近くのピザ屋でダブルチーズのピザを食し、胃も心もすっかり満足したわたしたちはユースへと戻った。いやはや、初対面とは思えないものすごいノリの二人組。まさに向かうところ敵なし。翌日の朝、駅で恋人同士のように辛い別れをして、わたしは、補習とバス通勤の日常が待つ済南へと戻った。

北京、大同おまけ写真館

 

結論

結局、どこへ行っても女の子は花より団子、観光よりお買い物。
そして、まみるさん、最高!惚れちゃいました。

 

〜おまけ〜
まみるさんにアンケートしちゃいました。

Q:なぜに咲の大同行きに同行者として立候補したんですか?
A:そりゃー、運命の出会いを予感していたからです<<んな馬鹿な。
  旅日記からすると咲ちゃんがまみるとにおいが同じ動物であろうと判断したからです。
  プラス冒険心からかな。初対面の人と旅行するという冒険、見知らぬ土地に行くという
  冒険、そしてHPでの印象と実物とのギャップを確かめ・確かめられる冒険。

Q:して、咲の実物に会って、印象は?
A: 第一印象>>おおっ、鶴田まゆ・・・似てる。 (咲:え゛・・・・)
  第二印象>>よくしゃべるな。
  第三印象>>趣味が合うな(主にモノに関する)。
  第四印象>>よく寝るな。
  第五印象>>好き。
  第六印象>>君なしでは生きていけない・・・。

Q:そ、それはありがたいです(汗)。んで、旅行の感想はいかに?
A:HPの読者には申し訳ないほど大きな事件もおきず、順調に進んだ旅・・・
  が思い起こせばちまちまとした“イヒッ”と笑っちゃうことはありました。

その1:北京初日に初対面とも思わせない息のあった買い物ツアー。
    とにかく買っちまえ!とばかりに見る・値切る・買うを繰り返すトウのたった女二人。
    気づいてみれば旅の始まりだというのにすごい大荷物。
その2:二人のまったりぶり。
    とにかく暇さえあれば2人して まったり・・・。
    こんなにまみるのだらだらぶりにうまく波長のあったお人は君一人。
    いらいらさせない・させられない最高のパートナー、咲ちゃん。
その3:雲崗石窟での二人の会話。
    「ガイジンいないねぇ」「そうだねぇ」<<だからどうした!
その4:寝台バスでの懸空寺観光で。
    「まだ出発しないねぇ」(すでに寝転がって30分経過)
    「そうだねぇ、とりあえずひまわりの種でもたべよう」
    そして延々とひまわりの種の食べかたについて二人で談義。1時間後やっと出発。
    とたん咲ちゃん爆睡・・・・。
    あぁあの美しい峡谷も荒野にたつ不思議な形の家々も、君はみていない・・・。
その5:大同のホテルで。
    「まみるさんシャワー熱くなったり冷たくなったりだけど良かったよ」
    ???(え、どういうこと?)
    「あちーーーー!! あっ つめてー!!(バスタブ内でのまみるの叫び)。」
    咲ちゃんはこの5秒熱湯(マジで)15秒ぬるぬる 5秒冷水
    (その後ひたすら繰り返し)のシャワーを浴びて悲鳴も上げてなかった。
    その上 「よかったよ 」とのコメントは・・・。
    さらに、「まみるさん、隣の人が椎名林檎のうた歌ってた。」とな。余裕ありすぎじゃ。
その6:北京最後の日。
    初日に劣らぬパワーで買い物。立ち寄った孔子寺ではベンチでうとうと・・・。
    しあわせのランデブー。しかし 自分の上着をセールワゴンの中に紛れさせたと
    右往左往する咲ちゃんを見てまみるは思った。
    あまりにも自分に似すぎているから、この人との結婚は止めとこう。

Q:ははは、咲の旅行記を上回る「まみる事件簿」ありがとうございます。
  さて、次。一番印象に残ったこと(もの)は?

A:どうしても来たかった懸空寺なのに、入り口での35元という値段に驚き 、はいろうか、
  はいるまいかを真剣に協議し合ったこと。

Q:では、最後の質問。機会があれば、もう一度咲と旅行したいと思ってる?
A:もう次の旅行プランを頭の中で練ってます(爆)。
  ただ、買い物荷物もち要員として奴隷の参加を強く希望。

 いやあ、まみるさんありがとうございました。女っぷりも、金の使いっぷりも激しく良かったまみるさん、ひそかに咲と同じサンダルを所有していて運命を感じたまみるさん、ぼーっとしている私をサポートするべくてきぱきと行動してくれたまみるさん、人見知りする私を尻目に、どうどうと知らない人にも道を尋ねられるまみるさん、大人でステキな人でしたよぉ。またぜひご一緒したいです。
 

 

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