怒涛の海娘
STORY

OPENING
 故郷の村で村人に送られる勇魚。

勇魚「んじゃ、行ってくるよ」
網本「おう、がんばってこいよ」
勇魚「網本も早く身体治してよね」
網本「へっ、いっぱしの口ききやがって」
真魚「あなたも、くれぐれも気をつけてね」
勇魚「うん、姉ちゃんたちもね、それじゃ」

 と、勇魚は走り去っていく。
 一方民家の裏、真凛がその様子を見やっていた。

真凛「さて、勇魚は行ったか、
   ほんとにあいつ一人で大丈夫なのかな・・・・・?」

 そんな真凛の背後に一人の女性が語りかける。

「やっぱ心配かい?」
真凛「あ、母ちゃん」
おかみさん「あたしたちのことはいいから、あんたも行っといで。
      でもあまり無理をして父ちゃんたちに心配かけんじゃないよ」
真凛「うん、分かってる、それじゃ、行ってくるよ」

 と、真凛も走り去っていく。

おかみさん「やはり、これも運命なのかねえ」

四回戦後
真凛「思ったより大変なことになっちまったね」

 噴き出す瘴気の中から天草が登場する。

天草「我が名は、天草四郎時貞、さあ、暗黒神がお呼びだ」
真凛「なるほど、あんたが魔の元締めって奴かい」
天草「ほう、そなたが持っているその銀網は、
   そなたも、我が暗黒神のもとへと来ては見ぬか」
真凛「おや、とんだ逢引だね、
   こんなんで惹かれるほどあたしは安くはないよ」
天草「・・・フッ、ならば、死を待っておれ」

 天草、姿を消す。

真凛「こいつは、思ったよりも奥が深いね」

第六回戦:勇魚
●仕合前

真凛「ふー、やっと追いついたよ」
勇魚「あれ、真凛姉ちゃんじゃないか、何でまたここに?」
真凛「うん、やっぱおまえだけじゃ心もとないから
   こうして追っかけてきたってわけだけど」
勇魚「まーたそんなこと言って、本当いうと
   真凛姉ちゃんも暴れたくてここまで来たんじゃないの?」
真凛「う、確かにそうだけど、あたしだって、
   この網を持ったからにはねえ」
勇魚「まあここはお互い仕合をして、この場の気を鎮めなきゃいけないね」

●仕合後

勇魚「やはり真凛姉ちゃんも強いや、オイラもまだまだ修行足りないか」
真凛「なーに、勇魚だって十分強くなったさね」
勇魚「うん、それはそうと、さっきミナ姉ちゃんに会ったよ。
   相変わらず思いつめた表情でね」
真凛「そうさねえ、ま、そっちは任せたから、あたしはミナの方を、
   それじゃ、くれぐれも無理すんじゃないよ」

と、真凛は走り去っていく。

勇魚「まあ、心配だけど真凛姉ちゃんなら、かな」

第九回戦:ミナ
●仕合前

ミナ「確かこの辺り、かしら、あ、チャンプルー、どこにいくの?」

 走っていくチャンプルーを追いかけるミナ。その先には真凛が立っていた。

真凛「やっぱここかい、ミナ」
ミナ「真凛、どうして・・・・・?」
真凛「ま、あたしも導かれたってところさ、この網にね。
   やっぱり一人で行くつもりだったのかい」
ミナ「行かねばならないの、あなたには邪魔はさせない」
真凛「しょうがないね、せめてつきあいなよ。
   それくらいの時間はあるだろ」

●仕合後

ミナ「そんな、私が、負けるなんて・・・・・」
真凛「だから言っただろう、
   今のあんたは常に一人だけでやろうと思うあまり、
   つい周りが見えなくなる。特にこの子ですらね」

 座り込んでいるミナをチャンプルーが心配そうに寄り添う。

ミナ「・・・チャンプルー・・・・・」
真凛「あんたにも、慕ってくれる子がいるじゃないか。
   それを忘れんじゃないよ」
ミナ「真凛・・・・・」

 突然、真凛が光に包まれ、姿を消す。

ミナ「真凛!」
真凛「な、何が起こるっていうんだい!?」

第十回戦:由比正雪
●仕合前

真凛「何か、とんでもないところに来ちまったね」
正雪「ふむ、その銀網はともかく、
   武術と闘法は侮りがたきものがあり、か。
   いずれにせよ、この俺の、そして・・・・・」

 正雪の背後から二振りの魔剣が現れる。

真凛「へえ、変わった剣の使い方するんだね。
   まずはこの剣を封じ込めなきゃね」
正雪「そしてこの剣が破るにふさわしいか、堕ちろや、女よ!」

第十一回戦:壬無月 斬紅郎
●仕合前

正雪「まさか貴様に敗れるとはな・・・・・」

 正雪の周りに光の柱が立ち、そのまま光に呑み込まれる。

正雪「な、何、これは、天草アアアアァ!」
「ふふふ、正雪ではまだ役不足か、ならば、この者では、どうだ」

 光の柱から、斬紅郎が現れる。

斬紅郎「我は災い、我は鬼、我が名は、壬無月、斬紅郎!」
真凛「こいつは・・・、いかにこの網でも、ううん、やってやるよ!」
斬紅郎「清き娘よ、己が兵法極意、全てをもって闘うがよい!」

●仕合後

斬紅郎「・・・災いを退けし者よ、我は己が剣技に溺れ、
     巨大なる念に自らを呑み込ませた。真の瞳を失うことの恐ろしさ、
     その愚かなる末裔を見るがいい。真の敵は己の中にあり。
     一片の曇りなく我が道を行くことが何と難しいことか。
     よくぞ、我を、討った・・・感謝、する・・・・・」

最終戦:天草四郎時貞
●仕合前

真凛「さてと、だ・・・・・」

 光の中から天草が現れる。

天草「ついにわたし自身が出向かねばならぬようだな」
真凛「ついに、おいでなすったね」
天草「そなたがただの海女ではないのは承知の上、
   されど我が魔の洗礼、受け止められるかな?」
真凛「よくも今までいろいろとかき回してくれたね、
   あんたには結構頭にきてるんだ」
天草「ふふふ、もはや魔の浸透は誰にも止められぬ。
   そして来るがいい、我が麗しの暗黒の淵へ」

●仕合後

天草「・・・まだぞ、穢れきった塵世を浄化するまでは、我は・・・・・」

 画面が暗雲に変わり謎の人影が画面いっぱいに広がる。

「ラキ、ラキ、ラキキキキ・・・・・」
天草「・・・お主は・・・・・!」
「ご苦労であったな、汝の役目は終わった。後は我に任せるがよい」
天草「な、何を、ぐおおああーっ!」

 天草、光の珠となりそのまま消滅する。

真凛「こいつは、さっきのより強い!?」

 突然、暗黒の雷が降り注ぐもとっさに網をまとって身を守る。

真凛「くぅっ・・・・・!」
「ラキ、ラキキ、この銀網、よもや、ここは、退くか・・・・・」

 暗雲が晴れ、真凛は林の中に倒れていた。そこに勇魚が駆けつける。

勇魚「ああ、大丈夫かい、真凛姉ちゃん」
真凛「う、うん、あたしは大丈夫。でもあんな奴まで出てこられちゃねえ。
   ここは一旦戻って、それから立て直しても遅くはないようだね」
勇魚「うん、そうだね」

ENDING
 網本の家にてたたずむ勇魚と真凛。

網本「まあしかし、あれからというもの、
   魚はある程度漁れるし、ある程度穏やかだ。
   それでも勇魚の言うとおり嵐の前の静けさだってことか」
真凛「ミナも相変わらずあちこちへ狩りに出かけてるし、
   ま、それでも前のように闇雲にってわけじゃないしね」
網本「あ、そうそう、先日日の本の隠密ってのが現れてな、
   近いうちにまた騒乱が起きそうだから、
   そのときはよろしく頼むって言ってたぜ」
勇魚「やっぱりね」
網本「ま、何にせよ今後のこともおめえらに任せた、
   だがよ、くれぐれも身体には気いつけろよ」
真凛「うん、分かってるよ」
おかみさん「とにかく今夜は一緒に食べていくかい、
      さっき真魚や玲魚も誘ったんだけど」
勇魚「うん、そんじゃお言葉に甘えて」

 そんな中、勇魚の姉の真魚たちに連れられたミナが入ってきた。

真魚「さあ、入って入って」
ミナ「あ、ちょっと・・・・・」
真凛「おっ、ミナじゃないか」
ミナ「あ、ま、真凛・・・・・」

(スタッフロールへ)

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