疾風の鈴音
STORY

OPENING
 狂死郎が凶事に対し事を起こさんとしたとき、一座の隣の神社にては、
 一人の若い巫女、お鈴こと疾風の鈴音が境内を掃いていた。

鈴音「何やら静かになったようだね、何にせよ、こっちも急ぐとするか」

 鈴音、大きくジャンプし巫女姿から剣士へと姿を変え、神社を後にする。

 道中、数人の男たちに襲われる少女に出くわす。

「いや、離して下さい」
「おとなしくしな、あの飛脚、隠密の密偵をおさえるのに・・・・・」
鈴音「そのくらいにしときな、
   大の男が女の子をいたぶるなんてみっともないよ」
「何だてめえは、引っ込んでろ」
「おう兄ちゃん、見られたからにゃ、おめえもおとなしく・・・・・」

 鈴音、一閃で賊を蹴散らす。

鈴音「口ほどにもないね、それにあたしは女だよ」
「ありがとうございます、
 この人たちは兄が柳生さまにお仕えしているということで私を」
鈴音「ああ、分かってるさ、とりあえずは狂死郎一座に
   かくまってもらうことだね。事情は分かっていることだから」
「はい、ありがとうございます」

 と、少女は去っていく。

鈴音「さてと、こっちもこうしちゃいられない」

 と、風とともに鈴音は去っていく。

四回戦後
鈴音「・・・こんなところか」

 噴き出す瘴気の中から天草が登場する。

天草「我が名は、天草四郎時貞。さあ、暗黒神がお呼びだ」
鈴音「ふふ、おいでなすったか、一つ聞くが、
   おまえたちが堕とした大巫女さまは一体どうしている?」
天草「ふっ、さあな、おぬしも堕ちてみるか」
鈴音「ふん、その前に斬り捨てるのみ」
天草「・・・フッ、ならば、死を待っておれ」

 天草、姿を消す。

鈴音「大巫女さま、これも宿命か・・・・・」

第六回戦:千両 狂死郎
●仕合前

狂死郎「ややっ、ぁお主はお鈴ぅ、やはりお主も来ていたのかえ」
鈴音「な、よりによってあんたか、あいかわらずけたたましいな」
狂死郎「うむぅ、ワシとても、天草とやらには、
     浅からぬ因縁を感じるからのう」
鈴音「ま、いずれにしても、あんたと仕合うのは、
    また運命なんだろう、なれば!」
狂死郎「ワシと仕合うかぁ、ぁこれも一興、
    我らの血肉ぅ、ぁ咲かせてみようかええええぇ!」

●仕合後

狂死郎「ううぅむぅ、この狂死郎を負かすとは、なかなかやるのう・・・・」
鈴音「あんたも、なかなかやるな。
    だからこそ我らは腕を磨かなくちゃいけない、そうだろう」
狂死郎「うむぅ、それも一理、我らの魂、いまだ磨く必要あり、
     いずれ来たれり大一番のためにのおおおおぉ!」

 と、狂死郎は去っていく。

鈴音「いずれ来る大一番、か・・・・・」

第九回戦:ナコルル
●仕合前

ナコルル「風の声に導かれてここまで来たけど、あなたは?」
鈴音「あたしの名は疾風の鈴音、しがない風詠みの剣士ってところさ」
ナコルル「そういえば、あなたからは風の息吹を感じます。
      やはりあなたも、大自然の巫女なのですね」
鈴音「まあ、そんなところだ。ここで会ったのも何かの縁だ。
    ここはひとつ魂を磨き合ってみるかい」
ナコルル「はい、是非ともお願いします」

●仕合後

鈴音「なかなかやるね、その心も申し分ない。恐らくはあたしの母さんが
    言っていた大巫女さまもあんたのような人だったかもしれない」
ナコルル「大巫女、さま・・・・・?」
鈴音「あたしの一族は昔、その大巫女さまと一緒に魔を祓うことを
    生業にしていたけど、ある日強大な魔に大巫女さまが
    取りこまれてしまった。それを救うべく代々その血を受け継がせ、
    今のあたしに至ったってわけさ」
ナコルル「それで、この凶事に立ち向かうことに」
鈴音「ああ、何としてもこの凶事をあたしの手で収めなきゃならない・・・
    ふふ、どうやら来たようだね・・・・・」

 突然、鈴音が光に包まれ、姿を消す。

ナコルル「鈴音さん!」
鈴音「大丈夫、とっとと片付けるまでさ」
ナコルル「・・・・・」

第十回戦:由比正雪
●仕合前

鈴音「おいでなすったね、でも、前の奴とは違う」
正雪「ふふ、なるほど、確かに規定外の要素だが、
    意外というわけではないな」
鈴音「何をゴチャゴチャ言ってるんだ、
    あんたも魔の眷族って言うのは分かっている」
正雪「いかにも、俺の名は由比正雪。名前くらいは聞いたことがあろう」
鈴音「そうか、最近江戸を騒がせる張本人ってのは、あんたのことかい」
正雪「そうだ、しかしながら転生の際にはお前のような別事象の存在までも
    紛れ込んでくる。いずれにせよ手向かう者はすべて屠り去るのみ」
鈴音「な、何を言ってるのか分からないけど、ここは一つ・・・・・」

 正雪に向かって剣をかざす鈴音。

「我が名は、疾風の鈴音、風の裁きにより、おまえを、倒す!」

 正雪の背後から二振りの魔剣が現れる。

正雪「小賢しい、屈しろや、女よ!」

第十一回戦:壬無月 斬紅郎
●仕合前

正雪「まさか貴様に敗れるとはな・・・・・」

 正雪の周りに光の柱が立ち、そのまま光に呑み込まれる。

正雪「な、何、これは、天草アアアアァ!」
「ふふふ、正雪ではまだ役不足か、ならば、この者では、どうだ」

 光の柱から、斬紅郎が現れる。

斬紅郎「我は災い、我は鬼、我が名は、壬無月、斬紅郎!」
鈴音「鬼か、まさかあんたまでも魔に関わっているのか」
斬紅郎「豪の者よ、己が兵法極意、全てをもって闘うがよい!」

●仕合後

斬紅郎「・・・災いを退けし者よ、我は己が剣技に溺れ、
     巨大なる念に自らを呑み込ませた。真の瞳を失うことの恐ろしさ、
     その愚かなる末裔を見るがいい。真の敵は己の中にあり。
     一片の曇りなく我が道を行くことが何と難しいことか。
     よくぞ、我を、討った・・・感謝、する・・・・・」

最終戦:天草四郎時貞
●仕合前

鈴音「今度こそ決着をつける時が来たようだね」

 光の中から天草が現れる。

天草「お主とは闘う運命にあったようだな、
    かつてお主が言っていた大巫女とやら、よもや・・・・・」
鈴音「やはり、知っているようだね、ならばこそ腕ずくででも教えてもらう」
天草「よかろう、さあ来れ、我が麗しの暗黒の淵へ」

●仕合後

天草「・・・まだぞ、穢れきった塵世を浄化するまでは、我は・・・・・」

 画面が暗雲に変わり謎の人影が画面いっぱいに広がる、

「ラキ、ラキ、ラキキキキ・・・・・」
天草「・・・お主は・・・・・!」
「ご苦労であったな、汝の役目は終わった。後は我に任せるがよい」
天草「な、何を、ぐおおああーっ!」

 天草、光の珠となりそのまま消滅する。

鈴音「これは、まさか・・・・・」

突然、鈴音に暗黒の雷が降り注ぐ。

鈴音「くっ、まさか、大巫女、さま・・・・・」

 突然、鈴音の剣が輝き出す。

「ラキ、ラキキ、す、鈴・・・ま、まずい、ここは、退くか・・・・・」

 暗雲が晴れ、鈴音は林の中に横たわっていた。
 そこへ飛脚が駆け寄ってきた。

飛脚「おう、大丈夫かい、お嬢さん」
鈴音「ああ、何とかね」

 と、いずこかヘと飛び去っていく鈴音。

飛脚「何かせわしないねえ、おっと、こうしちゃいられねえ、
    柳生さまに連絡だっと」

 飛脚もまた去っていく。

ENDING
<フランス・コルデ邸>

 狂死郎一座の楽屋にてたたずむ、
 巫女姿の鈴音と化粧を落とし煙草を燻らす狂死郎。

狂死郎「うむぅ、結局はまだまだ凶事は続くというわけじゃな」
鈴音「そしてこのあたしの、それにあんたの闘いもね。
    聞けばあんたも最近魔物に付け狙われているって話だと」
狂死郎「そうさのう、妙に鬱陶しくていかん。
     まあ大巫女とやらはお主に任せるとしても・・・・・」

 そのとき、十兵衛が現れる。

十兵衛「おお、ここにいたかお鈴よ、それに狂死郎もか」
鈴音「これは柳生さま、一体何の用で」
十兵衛「うむ、今身の丈二丈ほどの怪物が市中を荒らし回っておる。
     今、半蔵をはじめとする伊賀忍軍が対処にあたっているのだが」
鈴音「やれやれ、休んでるひまもないか・・・・・」

 と、狂死郎と鈴音は大ジャンプの後いつもの格好に戻る。

鈴音「さて、始めるとするか」
十兵衛「うむ、二人ともわしについてくるがいい」

 と、三人とも画面外へと去っていく。

(スタッフロールへ)

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