魔法の国のプリンセス
STORY

OPENING
 ヨーロッパのとある小国。そこの露天が立ち並ぶ大通りにて
 人々が談笑をしているところ、フェオリナがアンクブレードで
 空を飛んで横切っていく。

「ああ、また姫様だ」
「あいも変わらず遊んでいるな」
「ま、いつものことだけどね」

 小高い丘にてたたずむフェオリナのもとに
 一人の商人風の男が近付いてくる。

フェオリナ「何か分かりましたか」
商人「へい、フランス、プロシア、その他いろいろなところで
   凶事が起こってるといいます、といっても、
   ここはもっぱら穏かなところで、はるか東のジパングでは
   もうこの世の終わりといったくらいに・・・・・」
フェオリナ「そうですか、ありがとうございます、ではこれを・・・・・」

 商人に割符を手渡すフェオリナ。

商人「へへっ、毎度・・・・・」

 去っていく商人、しばらくしてフェオリナも立ちあがる。

フェオリナ「私も、行かねばなりませんね」

 と、ブレードを出してからそれにまたがり、いずこかへと飛んでいく。

四回戦後
フェオリナ「何、この感じは、う、頭が・・・・・」

 頭を抱え込むフェオリナ。
 噴き出す瘴気の中から天草が登場する。

天草「我が名は、天草四郎時貞、む、これは・・・・・」
フェオリナ「頭の中から、何か響いてくる、これは・・・・・」
天草「何と、あれが、鳴いている。娘よ、そなたは・・・・・」

 去ろうとする天草を呼び止めるフェオリナ。

フェオリナ「待って、あなたは一体?」
天草「いずれ分かる、ひとまずはさらばだ」

 天草、姿を消す。

フェオリナ「何が、起こるっていうの・・・・・?」

第六回戦:シャルロット
●仕合前

 目の前を歩いていくシャルロットをフェオリナが呼び止める。

フェオリナ「ああ、貴女がシャルロット様ですね、
       このようなところでお会いできるとは光栄の至りです」
シャルロット「うむ、そなたは?」
フェオリナ「私はフェオリナといい、魔導と剣術を多少は嗜む者です。
       今回の凶事を受け、このジパングの地へと
       まかりこした次第です」
シャルロット「・・・そういえば、あのホ−リー導師の愛弟子というのは、
        そなたのことではないのかな?」
フェオリナ「はい、その通りです」
シャルロット「ふむ、ともかくこのシャルロット、
        仕合う相手を選ぶ主義なのだが、そなたならば我が剣技に
        見事応えてくれるだろう。いざ」
フェオリナ「はい、お願いします」

●仕合後

シャルロット「何と、剣技はともかく、これほどの魔法力とはな」
フェオリナ「いえ、私もこの仕合を通じ、
       剣の何たるかを改めて学ぶことが出来ました」
シャルロット「ふふ、それならばひとつ忠告しておかねばならぬな」
フェオリナ「と、申されますと」
シャルロット「このジパングには天草のほかに、
        そなたと同じく魔導を使う策士やら鬼と呼ばれる
        凄腕の剣客やらが世を騒がせていると聞く。
        いずれ彼らともまみえねばならぬだろうが、
        せいぜい気をつけることだ」
フェオリナ「はい、ありがとうございます、それでは」

 と、フェオリナは去っていく。

シャルロット「いずれにせよ、私も修行が足りぬな」

第九回戦:真鏡名ミナ
●仕合前

フェオリナ「あなたの手に持つは聖弓、そして傍らには聖獣」
ミナ「・・・チャンプルーの、こと・・・・・?」
フェオリナ「確かに、聖獣の子供となれば魔の波動に
       耐えうる術を知らぬと聞きうけます。
       今のあなたと同じように」
ミナ「私に、力がないって言うの、
   だから、村が滅ぼされたのと・・・・・!」
フェオリナ「どうやら、あなたもまたわけありですね、
       ここは一つ、仕合うことにいたしましょう」

●仕合後

ミナ「私には、力が、ないというの・・・・・?」
フェオリナ「今のあなたは迷いを持っています。
       自分しか頼るものがないと思いつつ、
       自分さえも信じられない感があります。
       ほら、あなたにはあなたを慕う子がいるではありませんか」

 チャンプルー、心配そうにミナに寄り添っている。

ミナ「・・・チャンプルー・・・・・」

 ミナ、チャンプルーをそっと抱き寄せる。

フェオリナ「まあ、いずれにしても世を乱す魔は
       払わねばなりませんから・・・どうやら、来たようです」

 突然、フェオリナが光に包まれ、姿を消す。

フェオリナ「やはり転移召還の、術・・・・・」
ミナ「・・・一体、何が・・・・・?」

第十回戦:由比正雪
●仕合前

正雪「ほう、西洋魔導の使い手か」
フェオリナ「あなたですね、私をこの地まで呼び寄せたのは」
正雪「いかにも、俺の名は由比正雪。
   お前たちが言う妖の術を使う策士と言った方が分かりやすいか」
フェオリナ「では、あなたが・・・・・?」

 正雪の背後から二振りの魔剣が現れる。

正雪「いかにも、お前が我が剣を振るうにふさわしいか、
   確かめるのもまた一興・・・くたばれや、娘よ!」

第十一回戦:壬無月 斬紅郎
●仕合前

正雪「まさか貴様に敗れるとはな・・・・・」

 正雪の周りに光の柱が立ち、そのまま光に呑み込まれる。

正雪「な、何、これは、天草アアアアァ!」
「ふふふ、正雪ではまだ役不足か、ならば、この者では、どうだ」

 光の柱から、斬紅郎が現れる。

斬紅郎「我は災い、我は鬼、我が名は、壬無月、斬紅郎!」
フェオリナ「これほどの凄まじい、そして悲しげな気、これが、鬼」
斬紅郎「清き娘よ、己が兵法極意、全てをもって闘うがよい!」

●仕合後

斬紅郎「・・・災いを退けし者よ、我は己が剣技に溺れ、
     巨大なる念に自らを呑み込ませた。真の瞳を失うことの恐ろしさ、
     その愚かなる末裔を見るがいい。真の敵は己の中にあり。
     一片の曇りなく我が道を行くことが何と難しいことか。
     よくぞ、我を、討った・・・感謝、する・・・・・」

最終戦:天草四郎時貞
●仕合前

頭を抱え込みうずくまるフェオリナ。

フェオリナ「ううっ、また、頭が・・・・・」

 光の中から天草が現れる。

天草「娘よ、よもやとは思うていたが、
   まさかそなたが、これの転生であったとはな・・・・・」

と、掌を差し出すとそこから一つの頭蓋骨が現れる。

フェオリナ「ああっ!」

 頭蓋骨との共鳴によりフェオリナは気を失う、
 その後、頭蓋骨がフェオリナの胸のあたりに近づき、
 フェオリナは力なく立ち上がる。

フェオリナ「・・・天草、さま・・・・・」
天草「我が転生と同じくそなたも転生してきたか。
   まさかこれなる西洋の娘にとは」
フェオリナ「嗚呼、天草さま、
       かつてのあなたはその徳によって民に愛され、
       あなたもまた民のためにつくしてきたはずです。
       それが何故、このような凶事を、
       何故に暗黒の神などに膝を屈したのですか・・・・・」
天草「我は悟ったのだ、ただの信仰のみでは世は救えぬ、
   力によっての支配こそがすべて、
   そのために暗黒神にその魂をささげたのだ。
   さあ、そなたも我とともに来るがいい」

 天草がフェオリナに近づこうとしたとき、
 フェオリナはキッと前を見据える。頭蓋骨も地面に落ちる。

フェオリナ「・・・イヤです!」
天草「な、何!」
フェオリナ「確かに、この国の教乱は聞き及んでおります。
       このジパングに教えが受け入れられなかったのはまた事実。
       ですが、それゆえの怨みのために暗黒神と契約を結ぶとは」
天草「黙れ、そなたに何がわかる、あの教乱において斃れた者たち、
   みな神の名を称えつつ死んでいった。
   だが神は我らの呼びかけに応えなかったのだ。
   それらの無念が、そなたに分かるものか」
フェオリナ「確かに神のために死ぬるは信仰のあらわれといえましょう。
       ですがそれはいたずらに命を捨てるのとは
       わけが違うものなのです。いかに命を全うするか、
       それこそが肝要なのです。
       あの教乱における人々の無念が
       あなたを凶事に走らせたのならば、あなたの魂を、
       そしてその教乱に命を落とした人々の魂を救うため、
       私は、あなたと闘います」
天草「・・・いずれにせよ、そなたとは戦う運命にあったようだ。
   ならば来れ、我が麗しの暗黒の淵へ」

●仕合後

天草「ま、まさか、まさかそなたに敗れようとは・・・・・」
フェオリナ「もう、これ以上の抗いは無意味です」
天草「・・・まだぞ、穢れきった塵世を浄化するまでは、我は・・・・・」

 画面が暗雲に変わり謎の人影が画面いっぱいに広がる、

「ラキ、ラキ、ラキキキキ・・・・・」
天草「・・・お主は・・・・・!」
「ご苦労であったな、汝の役目は終わった。後は我に任せるがよい」
天草「な、何を、ぐおおああーっ!」

 天草、光の珠となりそのまま消滅する。

フェオリナ「これは、まだ何かが・・・・・?」

 突然、フェオリナに暗黒の雷が降り注ぐ。

フェオリナ「・・・ああっ・・・・・!」
「ラキ、ラキ、ラキキキキ、その純粋な魂、
 我等が暗黒神に捧げるにふさわしい。そもそも我が作りしこの宝珠、
 その魂を捧げるがいい・・・・・」

 その時、頭蓋骨がフェオリナに近づいてくる。

フェオリナ「これは、あの天草が持っていた・・・・・」

 頭蓋骨がフェオリナに語りかける。

「私と同じ魂を持つ者よ、あなたのその剣で私の頭蓋を砕いて下さい」

 フェオリナは一瞬戸惑うも意を決して、

フェオリナ「・・・分かりました」
「さあ、無駄な手間を取らせるでない、
 今こそ苦しまぬようにして・・・何!?」

 フェオリナは渾身の力を振り絞りブレードで頭蓋骨を砕く。

「・・・ラキ、ラキキェーッ・・・・・!」

 黒い影はそのまま消えていく。
 力なく倒れ込むフェオリナに頭蓋骨の意識が再び語りかける。

「ありがとうございます、これで私の魂は解放され、
 あなたと一体になることが出来ます。
 そしてあなたの新たなる力となりましょう。
 ただ一つ気がかりなのは、あの方の魂が今だ漂泊したまま。
 ですがあなたならばあの方の魂を暗黒から解き放つことが出来ましょう。
 あなたの行く末に明るき光が舞い降りんことを・・・・・」

 暗雲が晴れ、フェオリナは林の中に横たわっていた。
 そこへ恰幅のいい老人が現れる。

ホーリー「おお、フェオリナ姫、よくぞこのホーリーに成り代わり
      大役を果たしなさった。ひとまずは我が力で
      そなたを故国の地までお送りしましょうぞ。
      ですがいずれそなたは再び戦わねばならぬときが来ましょう。
      その時はこのホーリーも一肌脱ぎましょうぞ。
      それでは・・・・・」

 と、ホーリーは聖杯を掲げるとフェオリナもろとも
 光の柱に包まれ消えていく。

ENDING
<数ヶ月後>

 いつもと変わらぬ生活を送るフェオリナ。そんな中、人々の噂が流れる。

「あのジパングの凶事以来、姫様はすっかりおしとやかになられたな」
「あのおてんばな姫様がねえ」
「何かあられたのかな?」
「いずれにしても、この国を継がれるのだ、
 少しは自覚を持たれたということかな。まあ少し寂しい気がするがね」

 そんな中、野の花畑でたたずんでいるフェオリナに
 一人の商人が近づいてくる。

フェオリナ「して、国々の様子は・・・・・?」
商人「へい、一旦は小康状態を保ったんですけど、
   またぶり返した様子でさあ」
フェオリナ「それで、フランスの様子は」
商人「へい、あのシャルロット様が近々またジパングへと旅立つとか、
   ああ、そういや、紅き獅子のズィーガー様も密命で旅立たれるとか」
フェオリナ「あの紅き獅子にこの人ありと言われた
       あのズィーガー様までもですか」
商人「へい」
フェオリナ「ありがとうございます、ではこれを・・・・・」

 商人に割符を手渡すフェオリナ。

商人「へへっ、毎度・・・・・」

 去っていく商人、しばらくしてフェオリナも立ちあがる。

フェオリナ「始まりますね、新たなる闘いが」

 と、ブレードを出してからそれにまたがり、いずこかへと飛んでいく。

(スタッフロールへ)

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