ランクル60GXで乗用車と

高専時代、僕は波乗りを趣味にしていた。ある日バイト仲間と、自宅の清水市から、片道1時間程度かかる静岡県榛原郡にある静波海岸で朝一番の波乗りに出かけた。このころは本当に若く、朝4:00起きで出発し、日の出とともに波に乗り、その後、清水に戻り、AM10:30からステーキハウスのバイトをしていた。

この日も波乗りを終え、帰宅の途につこうと、駐車場からランクルを駐車場の出口へと転がす。すると、出口が封鎖されていた。仕方ないので、もう一箇所の出口へ戻ろうとUターンさせた。その瞬間、わずかな衝撃を感じた。なんと、ランクルの後ろに乗用車がいた。その乗用車のボンネットは"く"の字に曲がり、ヘッドライトは粉々。運転手は唖然としていた。もちろん、僕も唖然だ。誰が悪いって僕がすべて悪いに決まってる。だって相手は停車してたんだから。

車から降りていくと相手も降りてきた。
「なんで、俺のがこんなになって、おめ〜のが傷だけなんだ?」
そう言うのも無理はない。ランクルはバンパーの角のゴムが傷になってるだけで、相手の乗用車とはダメージがまったく違う。

ひたすら謝る。「修理しますんで勘弁してください。」と言ったが、たいそうご立腹の様子。最終的に僕は免許証を相手に巻き上げられてしまった。
「修理工場からTELさせるから、そこへ取りに行け。」
とのことだった。要するに彼としては逃げられたくなかったがために免許証を取り上げたようだ。冷静に考えれば、免許証は再発行可能だから大した効果も無いだろうが、身元がばれることに違いない。
いずれにしても逃げるつもりも無かったので素直に応じた。

数日後、相手が出した修理工場からTELがあった。なんと、自宅のすぐ近くではないか。同業者である親父にその業者名を言うと、「あぁ、あそこね。」と、あっさり。もちろん親父の知り合いであった。事はスムーズに進み、免許証は無事に帰ってきた。相手の修理代は15万円程だったと思う。とても僕にはすぐに出せる金額ではなかったので、任意保険で処理した。

これが、任意保険を活用した最初である。

教訓は「前後左右に気を配れ」である。


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