珍道中日記

プロローグ

シンガポール編
第1日目
第2日目
第3日目

マレーシア編
第4日目
第5日目
第6日目

エピローグ

プロローグ

今回はシンガポール&マレーシア全日観光付き6日間ツアーへ。
実はこの全日観光&全食付きツアーというのは早朝より夕飯前まで観光名所を訪れながらウサン臭い土産物屋を巡るというキツいものである。
もちろん、この観光ツアーは現地旅行社へ丸投げで、連れて行かれる土産物屋で買い物をすると案内していたガイドさんに店からバックマージンが入るというしくみになっている。
現地旅行社はものすご〜く安い値段で受けているので当然ガイドさんのお給料も安く、このようなバックマージンで稼がないと人並みの収入にならない。
このため、観光がメインか、土産がメインか、という位土産物屋巡りがにはたいへんチカラが入っているのである。
このような厳しいツアーとは露知らず
「お任せで楽だし、食事付きだから安上がり〜」
などという甘〜い考えで申し込んだバカ二人であった。

Singapore編

第1日目

お盆休みがすこぉーし過ぎたばかりの8月22日の昼下がり、二人のバカが成田空港に参上した。
JALカウンターで滞りなくチェックインを済ませた後、免税店で買い物。
シンガポールではたばこの持ち込みに税金がかかるので、持っていかない方が賢い?などと早速の勘違い。
実は、シンガポール国内ではたばこに重税を課せられているため日本の免税店で買って持ち込めば税関で$17払うだけで済んだのに、現地で買うと一箱$6と、日本国内で税込みで買うよりも高くついてしまうのだ。
そうとは知らぬバカ姉妹は、持っているたばこまでわざわざ吸い尽くす勢い。

化粧品などだけ買い物を済ませて
「搭乗までの時間も無駄にできない、綿密なプランを立てなければ!!!」
と息巻いてカフェテリアへ。
ついさっきツアー会社から戴いた、まさにそのカフェテリアの割引チケットなどに気付きもせず、窓から飛行機を眺める。
ウキウキ、ワクワクでまだ見ぬ国への期待を膨らませまくっていた。

いざ、離陸。
飛行機の高度に比例、いやそれ以上にバカ二人も舞い上がる。
それではそろそろガイドブックに目でも通そうかと思いきや、ない、自宅に忘れてきた。
開始早々やらかした。
それでも、その名の通りバカであるため、そんなことには慣れっこ。
意にも介さず、ビール、ワイン、おつまみまでおかわり、である。

ほどよくお酒など入り、リラックスしたところでお約束の機内食。
食べ終わると早くも退屈し、スチュワーデスさんに「トランプくれ」とせがむ。
JALがトランプ積んでるって知ってたのよねぇ。
しかし、二人でトランプしてみた所で、面白いわけがない。
ガイドブックを忘れた事が悔やまれる。
シンガポールまでって結構かかるのね。
暇つぶしの映画など鑑賞したのち、ウトウト。
したのもつかの間、スチュワーデスさんのクッキー配りがはじまり、再び機内がざわつく。
飛行機にも”Don’t Disturb”って札ないかしら。
ま、エコノミーにはそんな人並みの権利ない、か。
眠いながらもしっかりとクッキーを握りしめるバカ姉妹。

もう、離陸の時はあんなに舞い上がっていたバカたちも我慢の限界にきた頃、ようやくシンガポールへ着陸。
入国審査を20分待ちでやっと通過すると、現地ツアー会社の迎えの方が待っていた。
日もどっぷりと沈んでいて、飛行機でろくに眠れなかったのと無駄にはしゃぎすぎたせいで二人共グッタリであったが、夜遅くに迎えに来て下さった方に
「フレンドリーにしなければっ」
との気負いから、陽気に振る舞い、移動する車の中でツアー申込書を書かされる。
眠気に加え車酔い気味で死にそうであった。

走ること30分くらいであろうか。
コンコルドホテルに着き、やっと眠れる、と思ったバカ姉妹に、無情にもガイドさんの駄目押し。
「明日は8時10分ロビー集合です」
って、もう2時30分なんですけど...

こうして、シンガポール珍道中は幕を開けた。

第2日目

眠い目をこすりながら6時45分に起床。
ブッフェの中からおかゆとチキンソーセージの朝食を済ませ、ロビーへ。
遅れること15分で迎えのバスが到着。
さあ、観光へ。
バス内ではガイドさんがシンガポールという国を紹介。
人口の7割が中国系、2割がマレー系、1割がインド系とのこと。
ガイドさんも言っていたが、アジアってどこへ行っても中華、中華。
おそるべし、華僑パワー!
そういえば、この旅行のガイドさんは全て中国系の方であった。

シンガポールの人々は、年金を抵当に入れて若い時に家を購入するんだそう。
9割の人が自分の家をもっているので老後の生活の心配は無い。
土地が狭いので団地だけど、それでも、いいなぁ。
日本じゃ年金なんて貰えるかどうかもわからないもの抵当に入れるなんて、考えただけで恐ろしい。

シンガポールは教育に力を入れていて、学歴社会。
小学校の時点から学力別に分類され、小学校卒業試験により中学でのコースも決まる。
この時点での上位50%だけが高校へ進学できる。
そのため小学校卒業試験が人生で何よりも大事なのである。
したがって、高校へ行く為に小学生のうちから猛勉強。
くる日もくる日も勉強なので、夏休みやお正月には親がご褒美というか息抜きとして海外旅行へ連れて行く。
どっかの国と似てる...
ここも病める国なんだ。

お話を聞いているうちにお約束のマーライオンへ、近くには市庁舎と裁判所が。
マーライオンの意外な小ささに拍子抜け。
あんまり綺麗じゃないし。
少々がっかりしつつも写真は撮りまくった。
サブのガイドさんが、カメラパーソンも兼ねていて、高そうなカメラで写真を撮ってくれる。
あとで、気に入ったものだけ買ってくれればいいというので、お言葉に甘えて撮ってもらう。

ここで、意外だったのが、吸い殻をきちんと灰皿に捨てれば、公園内での歩きたばこはOKらしい。
シンガポールは喫煙者に厳しいというイメージがあったが、思ったほどではなかった。
まぁ、日本の1.5倍近くもたばこ代を払っているのだから、その上肩身が狭いのでは、ちゃぶ台ひっくり返しちゃいそうだけど。

お次はマウントフェーバー。
ここからの眺めはそこそこって感じ。
「あら?シンガポールって大した観光スポットがないの??」
といった印象を受けつつ、土産物屋を覗く。
意外と高いが、観光地の土産屋って、こんなもんかなー。

その後、貴金属店に。
シンガポールではブランド品は余り安くはないが、貴金属特に石が安いそうである。
地元でいいアメジストが採れる、とも。
そんなガイドさんのアドバイスなどに耳を貸さず、バカ姉はピンクトルマリン、バカ妹はタンザナイトのピアスをそれぞれ購入。
頑張って値切ったものの、ものすごく笑顔で送り出されたのでかなり利益でてるんだろうなぁ。
でも、「旅行の記念に」と購入したのでそれでも満足して店を出た。

昼食へ向かうバスの中でリンタクオプショナルツアーへの参加者が募られたが、参加者は少なかった。
リンタクとは自転車のタクシーのこと。
それに乗り、インド人街・市場・ニューハーフ街を夜、ガイドさん曰く安全に観光するというものである。
また、「お土産に」とマーライオンを象ったライターや、ビーズで「SINGAPORE」と書いてある”どっかの土産で一度はもらい脱力したことがあるグッズ”や、シンガポール名物エビマキ(えびせんのようなもの。なかなかおいしい)なども薦められた。
値段はいずれも、いくつかセットで1000円。
ん?
なんでシンガポールドルじゃないんだろ?
日本円で考えれば、リーズナブルな気もするけど、まだ初日だし、今回は買わないでおこう。

昼食は飲茶。
ここは団体観光客様なので味の方はそこそこ。
しかし、アジアのレストランって何で店員の態度が悪いんだろう。
サービスの提供っていう感じは全然無く、ただ皿を運ぶだけ。
お国柄なんだろうけど、この給仕の愛想の悪さには慣れないなぁ。
つくづく、日本人であった。

お次はマンダイ・オーチャード・ガーデンへ。
蘭はシンガポールの国花である。
ここには様々な種類の蘭が見事に咲いており、一見の価値有り。
バカ姉妹が訪れた時には雨が降っていて見物には少々の苦労を伴ったが、それでも
「キレイだねぇ」
と、ここでも写真を撮りまくった。

シルク製品の土産物屋へ強制的に連行されたが、置いてあるのは織目も雑で値段も高いものばかり。
日本人だってバカではない。
バスに同乗していた多くの方々も何も買わなかったとみえて、戻るとガイドさんの機嫌が悪くなっていた。
「せっかくシンガポールに来て観光も買い物もしないっ。日本人は何のために旅行するのかわからない!!」
とバスに乗車している人々を叱り出す始末。
かなりの険悪ムード。
バックマージンかかってるからわからないでもないけどね。
うーむ、となるとさっき薦められていたお土産なんかも、きっと市中の値段よりも高いんだろうなぁ。

ひとしきり黙り込むと気を取り直し、再びショッピングにDFSへと案内。
ブランドものは安くない、っていうより高いかも。
ブランド物だけではなく、物価一般が高いようで、
「いくらなんでも日本より物価が高いってことはないでしょう」
と甘く見て、旅行用のシャンプーすら持ってこなかったバカ姉妹はあせる。
ホテルのシャンプーは、10年前のリンスインシャンプーといった様子で、洗った後、髪がガザガザするのだ。

そのショッピングモールでバカ妹がうめく。
歯痛である。
実は飛行機に乗った時点から突然痛み出し、JALのお姉さんに薬を貰い、だましだましここまで来たのである。
虫歯を放置した罰がこんなときに。
再び薬を飲む為、軽くサンドイッチなどを食した。

ホテルへ戻り、クラークキーへ行く為、再びロビーへ集合。
ここは、元倉庫を改装したという、ウォーターフロントのプレイスポット。
雰囲気は天王州アイルか竹芝といったところか。
さまざまなショップが軒を連ねており、見てまわるのは楽しそうだ。
が、ウインドーショッピングはお預けで、まずは夕食。
一緒に来た皆さんはオープンエア、というか屋台というか、路上でスチームボード。
私たちは旅行会社が違う為か、川の見える高級そうな中華料理店へと案内される。
ここでも雨が降っていたので屋内の食事はラッキー。
次から次へと料理が運ばれ、先程のサンドイッチが悔やまれた。

食事が済むといよいよナイトクルージングへ。
運良く、食事の間に雨はやんでいた。
クルージングと言ってもお台場や横浜のシーバス程度の距離。
しかしライトアップされた川辺の町並みを眺めながら、心地よい風を受け、クライマックスにはマーライオンを川から眺める、という山場までついていて、なかなか楽しめた。

ここで、そのままホテルに送迎してもらうか、遊んで帰るか選ぶ権利を与えられた。
ホテルはすぐ近くだし、良さげな雑貨店などが軒を連ねていたので、疲れた体にムチ打って少し見て回ることに。
これは大正解。
物価の高い国の中にも、あるんだねぇ、激安ショップ。
1.39シンガポールドル(当時1シンガポールドル= 約68円)のスカーフにバカ姉妹揃って大興奮。
「みんなへのお土産、これでいいやー」
と言い出し、大量購入する始末。
しかし、このスカーフ、シフォンスカーフで、3シーズンOKの便利もので、アニマル柄やエスニック風など種類も豊富でお洒落。
バカ姉妹は買ってから2年たった今も愛用している。
帰りのタクシーを捕まえるのには苦労したが、戦利品を手にご機嫌なバカ姉妹は、丸一日引きずり回された疲れに、ホテルの部屋へ戻った途端、眠ってしまった。

第3日目

昨日の市中引きずり回しの刑のダメージが残ったバカ姉妹へのかすかな気遣いか、今朝は9時集合。
しかし、そんなものでバカ姉妹の疲れはとれず、結構フラフラ。
「安易にオール観光ツアー付き日程を選んだ私たちって甘かったかもしれない…。」
半ば後悔しながらも、慌ててシャワーを浴び、朝食をとって、ギリギリでホテルロビーの集合場所に間に合った。

昨日は、数十人での団体バスツアーだったが、今日は打って変わって、ワンボックスカーにバカ姉妹ともう一組、おばあちゃまとお孫さんのみ(小学生くらいの少女)。
ガイドさんも”いやし系”で車内は早くも
ほのぼのムード。

ケーブルカーでセントーサ島へ。
バカ姉妹は高所恐怖症なので冷や汗をかきつつも、天気がよく景色がすごくきれい、とはしゃいだ。
ケーフルカーを降りるとドラゴンが出迎えてくれた。
島のシンボルらしく、島内のあちこちにオブジェがあった。

始めにシンガポールの歴史、戦争、民族の資料館へ。
文献なんかがおいてあるおもしろくもないところと予想していたが、蝋人形で場面を作り説明するという、楽しめるものであった。
入る前ガイドさんから
「中は3部構成になっていて3番目が1番おもしろい」
と説明されていたが、その通り。
シンガポールに住む中国系、マレー系、インド系の人々の暮らしぶりを紹介していて、中国系は独特のきらびやかな服や建物、インド系ではなんと
カレーの匂いまで漂ってくるという懲りよう。
見もせずにバカにするもんじゃないね。
出口の所では記念撮影用にリンタクが飾られていたので、バカ姉妹も漕いだり乗ったりして写真を撮ってみる。

お次は昆虫館へ。
実はバカ姉、
大の虫嫌い。
外で待つと言うバカ姉を
「ここはとても珍しい昆虫がたいくさんいる、みんな標本だから心配ない、せっかく来たんだから見ていった方がいい」
と、とってもいい人のガイドさんに説得され、しぶしぶ入ることに。
しかし、入ってみるとやはり動かないとはいえ、気持ち悪い。
「虫って胴体部分には何が入っているんだ」
などと、考えたら余計背筋の寒くなるようなことをわめいていた。
30センチくらいあるバッタだかカマキリだかを見せられた時には卒倒しそうであった。
しかし、何度も言うようだがガイドさんがとてもいい人で一生懸命説明してくれるので歯を食いしばって耐えた。
標本展示室を出ると
「このヘビを巻いて写真とるか?」
と、大蛇を体にまきつけたインド人がいたがヘビなんて恐ろしいので
もちろん、断った。
やっと出られると思ったその時、目の前に広がったのは何百、何千という蝶が放し飼いになっているビニールハウス。
「はっ、話が違うじゃん、拷問だよっ!!」
と、ビビリまくるバカ姉。
「蝶なんて虫じゃないじゃん、小さい頃、私が怖がってる前でトンボの頭もいでたのは一体誰だ!?」
と半ばあきれるバカ妹。
「この先が出口だから」
と、ガイドさんに励まされながら、悲鳴とともに通路を駆け抜ける。
お前のがよっぽどコワイって。

モノレールに乗り、アンダーウォーターワールドへむかう。
島内をほぼ一周し素晴らしい景色を眺め、写真を撮りまくる。
大きなマーライオン像やヤシの木の並ぶ海岸など、ゆっくり進む車内よりたっぷり見物できる。
ただし、冷房は無し。

アンダーウォーターワールドとは要するに水族館。
トンネルになっているところで小さな魚がエイに食べられる瞬間を見てしまった。
エイって裏から見るとえなりくんの笑顔みたいなのに結構グロいことすんのね。
サメも大きくて迫力。
入り口には50センチくらいのサメに触れる小水槽があり、バカ姉がチャレンジ。
ザラザラしている。
なるほど、サメハダってこういうことね。
昆虫館ではあんなに恐怖に慄いてたくせにヘンなバカ姉。
一方バカ妹は、
「せっかくここまで来たんだから触って写真撮らなきゃ!」
と息巻いたものの、触ることができず、触れなかったくせに、自分がサメハダになっていた。

昼食はバスに乗り1時30分近くだったであろうか。
島内のレストランで日本食のお弁当。
ご飯はベチャベチャしててマズかったが、お味噌汁はおいしかったな。
まだ、それ程日本食が恋しいってわけじゃ無かったけど、何か嬉しかったぁ。

食後、ガイドさんとひとときおしゃべり。
シンガポールでガイドの仕事をするには免許がいる。
取得は結構難しく、しかも、3年毎に更新試験があるという。
ガイドさんの多くは中国系の方で中国語はもちろん英語、日本語と3カ国語はほとんど喋れるらしい。
しかし、自分は兄弟が多く親を早くに亡くしたため高校も出ておらず、働きながら努力した、と。
感動しつつも、どうりで頭もピッカリ光ってるわけよね、苦労してそう、などと心の中でうなずく。
この仕事では、押しが弱くあまり昇進もできない、とも。
いい人過ぎる感じだもんね、と妙に納得するバカ二人であった。

その後、ツアーの迎えの車が到着。
DFS前で3時過ぎに解散。
あまりいいガイドさんだったので最後に記念撮影をお願いする。
と、よく見れば乗ってきたワゴンにメルセデスのマーク。
ついでに車も入れて撮ってくれと貧乏根性丸出しのバカたちであった。

ミレニア・ウォーク内GUESS?やWatson'sでショッピングに励み、DFSの送迎バスでオーチャードへ移動。
高島屋を見てまわり、歩き疲れてカフェへ。
しかし、もうS$が残り少ない。
翌日はマレーシアへ移動なので替えても使えきれないから、と後で大変な事になるのに両替をしない。
カードの使えタバコがOKのところを探しさまようがテラスしかないみたい。
しかも、アイスクリームパーラーのような。
本日もまた、夕食前に間食をしてしまう学習能力の無いバカ姉妹であった。

夜はお楽しみのナイトサファリ(もちろんこれもツアーに組み込まれている)。
ホテルロビーに5時50分集合。
ナイトサファリは人気が高いらしく大型観光バス。
疲れているので移動の30分もおやすみタイム。
着くとすぐにパスタやサラダ・フルーツなどのバイキングで夕食。

虫除けをこれでもかと塗り、いよいよナイトサファリへ。
トラムというゴルフのカートをつなげて列車風にしたものに乗り園内を見物する。
ただ、この日は人が多くかなりの待ち時間であった。
同じバスで来ていた人達と列に並んだが、同じトラムへ乗れず2つに分かれた。
バカ姉妹たちは後半のグループになったのだが、これがラッキー、日本語のトラムに乗れたのである。
英語で説明を流すトラムの方が多いのだ。
英語がダメという方はツアー意外で行く場合、タイムテーブルを確認した方が良いだろう。
この動物園は原生林と崖のような段差を使い、動物たちを檻に入れてないのが特徴。
動物たちの為にとっても気を遣っているのである。
夜の闇の中、静かに原生林を走る...なんだか厳かな気分。
8時を過ぎて気温も下がり、風もあって涼しく皆さん気分良く見物していた。
と、後ろでカメラのフラッシュがっ!!!
ここでは動物たちにストレスや警戒心を与えない為、ここではフラッシュ撮影や大きな話し声など禁止されている。
チケットやトラムの説明でさんざん注意されているにも関わらず、である。
みんな撮りたいけど我慢してるのに何という、モラルの低さ。
もちろん、日本人である。
「やめろ、日本の恥っ!!」
「ふざけんな、帰れっ」
など、罵声を浴びせられていたが当然だろう。
その中でバカ姉妹も率先して文句を言ったことは言うまでもない。
この不愉快な出来事を除けば、動物たちも割と近くに見えるし、とても良い感じで楽しかった。

明日はマレーシアへの移動日。
出発は朝とても早い時間なので、戻るとすぐに荷物整理。
今回はあまり買い物もしてないので全然荷物が増えてないから、まとめるのも楽であった。

Malaysia編

第4日目

今朝は何と5時25分起床。
普段なら絶対に起きることなどできない時間だが旅ともなると気合いも入る。
このホテルレストランで朝食も今日で最後。
本来なら6時オープンだが、前日にボーイさんに頼んで開けておいて頂いた。
このボーイさん、Mr.Smithもまたいい人で笑顔で請け合ったくれた。
なお、顔もバカ姉好みであった。

8時タンジョン・パガー駅発クアラルンプール行のマレー鉄道に乗る為、ホテルを6時45分に出発。
いよいよ、この旅のメイン、列車での国境越え。
気分はオリエンタル・エクスプレス。
眠くて朦朧としながらもわくわく。
50代のご両親と娘さんの日本人3人と同行した。
駅へ着くとガイドさんの言われるままに出国カードなどに記入。
出国審査の為、パスポートなど集められ手続きも終了。
空港と違いとても簡単。
ガイドさんの日本語が下手だったので、かろうじて
「おりばぁ、タンピン」
がタンピン駅で下車するという意味だと理解できたが、入国審査の説明などはあったのかなかったのか、よくわからないままホームへ送り出された。
3人組とは違う車両だったので、ここでいったんお別れ。

列車へ乗り込むと周りはシンガポーリアンばかり。
出発まで少し時間があったので飲食物を購入したかったのだが...
「もうマレーシアだからS$も要らないね」
と、二人のバカは合わせてS$2弱しか持っていなかったのだ。
バカ妹が全額持って売店へ。
「日本円使えるか?」
と、アホな質問をして断られ、S$を全額見せて店のおじさんに言う。
「これで飲み物と、食べるもの買えるだけくれ」
水1本とチョコレート、キャンディを持って席へ戻り、程なく出発。

あぁ、一安心。
車内はシンガポーリアンの家族連れなどでにぎわっていた。
マレーシアは物価が安いのでよく買い物に行くらしい。
シンガポールは渋滞がひどく、政府が策を講じている。
日本で100万程度の車が税金などがプラスされ300万にもなるという。
ガソリンも高いのでマレーシアまで給油に行く人もいる。
国境越えと待ちに待ったマレーシアへの想いを馳せ、車窓からの景色を眺める。

と、ジョホールバル駅手前で何やらよく聞き取れないアナウンスが。
駅へ着くと車内の皆さんがいっせいにホームへ降りて建物内へ入っていく。
「何?何なの?荷物置きっぱなしでどこ行くの?」
と、騒ぐバカ達に隣の方が
「パスポート持って降りるのよ」
と親切に教えてくれた。
残していく荷物を不安に思いながらもパスポートを持って降りる。
建物内は空港で見覚えのあるあの入国審査カウンターであった。
教えてもらわなかったら不法入国?!
危ない、危ない。

4時間の列車移動に飽き、日本円しか持ってなくて度々まわってくる車内販売でも何も買えない。
うらめしく眺め、ひもじい思いで気休めにマレーシアのガイドブックなどを読んだりして、なんとか降車駅タンピンへ到着。
つらかったが、陸路での国境越えに酔いしれた。
次に電車で旅する時には必ず現地通貨を持って車内販売で買いまくろうと、バカ姉妹はこの時固く決意した。

タンピン駅には迎えが来ていて、先程タンジョンバガー駅までご一緒した3人のご一家と再び合流。
車内で1万円ばかりマレーシアリンギットに両替(1RM=\32)
約30分の移動の後、ニョニャ料理の昼食。
中国男性とマレー女性の家庭でマレーの女性が作る中華とマレーシアの中間の料理だそう。
味は、う〜ん、おすすめできないかな。
ちょっと辛いけどまったりした、なんともアジアな味付けだった。

この日は昼食の途中から快晴となり、とても暑かった。
さらに20分くらいの移動でマレーシア最古の街マラッカへ。
まずはオランダ広場で記念撮影。

そこから、汗をだらだら流しながらやっとのことでサンチャゴ砦へ登る。
けっこう急な坂道と、階段で、早くも息切れ気味。
しかし、マラッカ海峡を一望できるこの場所、空と海の青、建物の鮮やかな色彩、素晴らしい眺望は登った甲斐あり。
セントポール教会のフランシスコ・ザビエル像や大砲とここでも記念撮影。
しかしザビエルさんって手広くやってたのね。

チェンフーテン寺院は門だけ見物。
七福神の様な人々が細かく彫り込まれ色彩も豊か。
しかし、この細工を修復する技術を持つ大工さんがいなくなってしまった為、老朽化するばかりだという。
トイレ休憩がてらお土産屋さんに寄り、いよいよ旅も佳境、首都クアラルンプールへ。

マレーシアの警官の月収は約2万円(ガイドは4万円)。
生活は楽ではないようだが、警察に入ると家賃、子どもの学費などを政府が負担してくれる。
インド系の人々は肉体労働か、運転手の様なキツイ仕事にしか就けない、とのこと。
そういえば、この車の運転手さんもインド系のお方...

高速などをひた走り、市内では渋滞にはまり、2〜3時間掛かってオールドタウンのホテルセンチュリーへ到着。
どのガイドブックにも載っていなくて不安だったが、着いてみたら1年前にできたとってもキレイなところ。
どうりで載ってないわけだ。
シンガポールでの宿泊先とのあまりの差に何かの間違いかと思ったほど。
1時間ほどホテルで休憩し、隣のホテルレストランでタイスキの夕食。
量が多くて困ったが、おいしかった。

レストランを出ると外はドシャ降り。
隣のホテルで良かったー。
荷物整理を終え、近くのショッピングビル、ロットプラザへ。
治安は悪くないとのことであったが、外は暗いし、ビルには人もまばら。
水など最低限の物を購入し、そそくさと帰った小心者のバカ姉妹。
ホテルには屋外プールが有り、入ろうと計画していたが雨のため、断念。
仕方ないのでおとなしく就寝。

明日は最終日なので荷物をまとめて。
お土産の買い忘れとか無いようにしなきゃ。
いそがしいー!!

第5日目

本日は7時起床。
朝食のホテルレストランもシンガポールとは大違い。
種類も豊富でいろ鮮やかで、味も◎。
たらふく食べてから向かいのコンビニへ現地価格調査。
マレーシアには大通り以外にあまり信号が無いので、向かいに渡るのも一苦労。
まして出勤ラッシュの時間帯。
地元の方の後についてやっとのことで通りを渡った。

9時集合。
ロビーで荷物を預けて出発。
そういえば、ここのロビーのボーイ、やけに慣れなれしいのが1人いた。
「日本人女性って軽く見られてんの?」
「男とか買いに来るバカ女がいるからじゃん?」
と、疑心暗鬼にかられる自意識過剰姉妹。

マレー王宮前はかなりの賑わい。
王宮内には入れないので、微動だにしない衛兵さんと写真を撮る。
触ったりしたら持っている立派な銃で撃たれそうな勢い。
門柱の王冠の装飾は純金。
マレーシアは石油が採れるので儲かるらしい。

そこから、車を走らせることしばらく、バツー洞窟へ。
ここは、ヒンドゥ教の聖地で、272段の急な階段の上に、ヒンドゥの神が奉られている。
階段には野生のサルがたくさんいて、ちょっと恐かったが、意を決して登ってゆく。
しばらく登ると、サルが少なくなったので、ふと後ろを振り返った。
すごい高さ…。
一気に恐くなったバカ二人は、手すりにしがみつきながらへっぴり腰で登って行った。
薄暗い洞窟の中には、神像がいくつもあり、現地の人々が厳かに祈りを捧げている。
バカ姉妹も雰囲気を壊さぬよう、静かに奥へとすすむ。
と、たどり着いたのは、天井が開け、青空が覗く場所。
ここにも神が祭られており、なんとも言えない異次元の空間であった。

次は国家記念碑へ。
玉ねぎを乗っけた風の屋根の前で記念撮影。
フィルムが終わってしまった。
この旅では写真を撮りまくり、1日1本、と栄養ドリンクの様に消費した。
この後、起こる悲劇を知る由もなく...

移動の途中、あらゆる場所から見えるペトロナスツインタワー。
エントラップメントというキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、ショーン・コネリー出演の映画の舞台としても登場していた。
その名の通り、二つのビルが建っているのだが、1つを日本、もう1つを韓国の建設会社が請け負い、競い合って短い工期で完成させたという、日韓関係を如実に表した建物である。
なお、オフィスビルなので中を見学することはできない。

マレーシア最大のヒンドゥー寺院スリ・マハ・マリアンへ。
土足禁止に加え、女性は入る際、ブルーの長いスモッグとスカーフ貸してもらえ、それをつけなければ入れない。
礼拝の最中で本堂には多くの地元の方がお祈りをされていた。
入り口付近から中の装飾をチョコッとだけ除いたが、よくわからなかった。

寺院前には、8月31日に行われる独立記念パレードのリハーサルを終えた軍の人々がいた。
装甲車に乗り、迷彩服を着たその一団は迫力がある。
しかし、側を通ると
「日本から来たの?」
と、ビビりぎみのバカ姉妹に笑顔で語り掛けてくる。
軍服を着ていても暑い国の人は陽気で屈託が無い。

ムルデカスクエアでは、中学生達がなにやら練習。
「Hi!Girl」
中学生に、「ガール」である。
「日本人ってどこへ行っても若く見られる。でも、ちょっと嬉しい。」
などと喜ぶバカ姉妹。

昼食はその地下のレストランへ。
マレー料理のバイキングである。
ココナッツミルクの入ったカレーがキライなバカ姉にはつらかった。
しかし、フルーツや麺類などが豊富でなかなかである。

民芸品・貴金属・DFSなど一通り廻った後、自由行動。
ガイドさんにお勧めの足マッサージ店はないか?と聞くと、
ホテル近くの足マッサージ店を予約し、連れて行ってくれると言う。
料金は日本円払いで1時間コース3000円位。
ちょっと高めとも思ったが、時間もないし、どこも日本人観光客向けの店なので、まぁいいや、とそこへ行く。
店に入ると、まずお湯をはり、ハーブを入れた洗面器に足をつける。
5分経つと汗をかいてきた。
ベッドに寝転がり、足マッサージが始まると今度は痛くて冷や汗が...
終わるとチョット体が軽くなった、ような気がする。

さて、マッサージも終えて、ここからは最後の追い込み。
両替を済ませ(1RM=\27)、セントラルマーケットへタクシーで乗り付ける。
日本人などほとんどいない、怪しい雰囲気にビビリつつもなかへ。
小物や服、仏像まで様々な店が並ぶ。
地元の人が多いので割と安いが値段交渉もあるので頑張ろう。
バカ姉は日本でも夏によく売られているアジア風ワンピース2枚を
「ハンドメイドだからこれ以上下げられない」
というインド系ねーさんを押し切り、80RMで購入。
いやな顔して渋々売ってくれたから良い買い物だったはず。
一方バカ妹は、民族楽器の店でウクレレを物色。
日本で売られている安ウクレレは2000円以上はするが、ここで出会ったものは30RM。
音はさほど良くないが、きちんと合わせればそれなりの音になったので、この値段なら損はないだろうと購入した。

セントラルマーケットを出るとまたまたスコール。
スコールが振り出すと地元の人も一斉にタクシーに乗る為、やっとの思いでタクシーを拾う。
ホテル近くのスーパーマーケットへ急ぐ。
だって、まだマンゴープリン買ってない!!
焦って食品売り場へ走るとある、ある、お土産にうってつけのもの。
マンゴープリンだってお土産屋さんで箱入り6個約\600で売ってたのが、箱には入っていないがパックで12個入り半額以下である。
パックの6個入りは日本でも\300くらいでよく見かける。
その他、カレーペーストなど(日本円で\70くらい)を持てるだけ買って大急ぎでタクシーに乗り、ホテルへ戻る。
すぐ近くなのに…。

荷物を引き取ると夕食へ。
また中華...
と、うんざりしていたが、ここがこの旅で一番美味しかった。
にも関わらずバカ妹、またしても歯痛。
ほとんど食べられずじまい、である。
まったく、最後の最後まで...

張り切って疲れたので、空港への車内はもちろんおやすみタイム。
気が付けば空港へ到着。
マレーシアにもっと滞在したかったな。

第6日目

夜間飛行で日本へ。
寝ようにもこう狭くちゃ、と文句を言いながらもちょこちょこと眠る。
ようやく、帰国。

と、大急ぎで荷物を引き取り、NEXへ飛び乗る。
実はバカ姉、本日金曜日より出勤である。
丸1週間いないのと金曜だけでも出ておくのとでは違うだろう、などと何を血迷ったのか出勤の予定にしていた。
しかし、もう9時前。
間に合わない、と会社に電話を入れ、大荷物で出勤する。

そんなバカ姉を尻目にバカ妹はもちろん帰って寝た。

エピローグ

いろいろ廻って写真でも撮っておかないと、どこへ行ったのか忘れてしまう、とフィルム計6本。
旅の途中からは観光に来てるんだか、写真を撮りに来てるんだかわからないくらい。
「せっかくだから」
を合い言葉に撮りまくってきた。
待ちに待った写真。
意気揚々と写真屋さんへ取りに行く。
が、
全てピンボケ...
何を撮ってるのか、誰なのかもサッパリわからない...
泣きそうである。
「盗まれてもいい、どうでもいいカメラ持って行こうよ」
「そうだね」
旅行前のこの会話が悔やまれる。
一応、母に見るかと聞いてみたところ
「やだ、そんなの。イライラする!!」
と、一蹴されてしまった。

中でもマシなのをとっておこうとピンボケ写真を何度も選り分けるバカ姉妹。
「こんなことなら、一本くらい現地で現像すればよかった」
「こんなことになるなら、”写ルンです”でも買えばよかった」
後悔先に立たず、である。

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