「妙見」の試験飛行も兼ねた第一回偵察は単純な平城が良かろうということで、小見川町の中島館が選ばれた。時代は戦国時代末期の天正10年(1582)である。
今回の初飛行で最大の懸案であった時空転移を無事に終えた妙見は、一路中島館を目指し順調に飛行を続けた。
「機長、あと5分で目的地上空です」
航法担当である新垣軍曹が中席から伝声管を使って報告をした。堀子大尉は風防越しに眼下の風景を眺めた。見渡す限り田園風景である。近代的な建築物は一つも見当たらない。昭和の田園風景と大きく違うのは水田の形が田の字になっていないところだ。水路や畦道は勝手気ままに蛇行していた。時空転移は一応成功したらしい。
「機長、見えました! 正面、約1km。四角い土塁が見えます!」
堀子大尉は少し腰を浮かせて前方を眺めると確かに方形の土塁に囲まれた館らしいものが見えてきた。
「新垣軍曹、写真機の用意だ! 上空を通過するから順次撮影しろ」
「写真の準備、了解しました!」
堀子大尉は機体を所定の高度を保つと、中島館の上空を通過した。その後、何回か旋回を繰り返し、何枚もの写真を撮影した。
「撮影は終わったか」
「完了しました!」
「よし、では帰還するぞ。道重伍長、時空転移装置を元の時代に設定しろ」
「了解!」


第一回偵察飛行戦果(中島館偵察)
直上より撮影。方角は上が西、下が東となっている。
南南東より。
見よ!「妙見」に搭載する「観音式偵察写真機乙10型」の威力。直上よりの赤外線写真。
中島館上空を飛ぶ「妙見」。


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参考サイト・文献 「余湖くんのホームページ」 国土地理院(空中写真) ゼンリン住宅地図「小見川町」  



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